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7月24日 山のマナー

こんばんは、槍沢ロッヂ新人スタッフの有島です。

夏の忙しい時期になると私などの従業員とは別に新人ルーキー(アルバイト)が続々とやってきます。

新人ルーキーというものは最初は不調くらいが似合っていて、失敗をしながら二軍で調整をしたりするものです。

ただ、やってきた新人ルーキーたちはいきなりのスタメン入りの活躍ぶり。

先日、バイトさんとフロント係を二人で担当することになり、一応先輩である私は後ろからバイトさんのバックアップをするのが仕事。

バイトさん「有島さん!お客さんの人数かぞえてください!」

私「はい!」

バイトさん「有島さん!これ書いてください!」

私「はい!」

ん?ん?

逆にバックアップされてしまう始末に、、

バイトさんが来るまでは、ベンチを温める担当でありながらもスタメンだった私ですがそろそろ戦力外通告という名のクビの二文字が来るのではないかと、日々眠れない毎日を送っています。

ここ最近、小屋への到着が遅い登山客が増えています。槍沢ロッヂでは16時までの到着をお願いしていますが、18時以降の到着のお客様が多く見られ、ここ数日では19時過ぎての到着が3パーティーもいました。

極めつけは、まさかの消灯後(21時前)に小屋に到着したパーティーが、、

(いずれのパーティも日本人です。)

最初にそのパーティーに出会ったときには思わず「おー!今から出発ですか?!早すぎませんか」と声をかけてしまいそうになってしまったほど(本当です。理解するのに数秒かかりました。)

21時前というと槍沢では辺りは真っ暗。何も見えません。お星さまは綺麗に見えますが、、

登山道はお先真っ暗、怪我でもしたら人生までもお先真っ暗ですよ。

image2

(iPhoneで撮影 槍沢ロッヂのヘリポートより)

どこの小屋でもそうですが遅くとも16時までの小屋到着が山のマナーであり、それがお客さんの安全登山にもつながります。

マナーを守れない方、そして自分の身を守れない方は山に登る資格はありません。

また小屋到着が16時を過ぎてしまうというお電話をいただいた際に、私たちは計画の変更や上高地から入山のお客様には一つ手前の小屋の横尾山荘への宿泊を勧めるのですが、次の日の予定の都合でどうしても槍沢ロッヂに泊まりたいとおっしゃる方がいらっしゃいます。

山は無理して登る場所ではありません。日程の都合が合わないのであれば登山はあきらめるべきです。

あきらめることは戦力外通告ではありません。また次の機会に挑戦できるのですから。

あきらめる勇気が登山では一番大切です。

これから登山を計画されている方は今一度、自分の体力と技術に合った計画かどうか見直してみてください。

文字ばっかりのブログになってしまいましたが、この夏はどうか安全登山で!

それではまた次回!!