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8月7日 舞台裏

こんにちは、槍沢ロッヂ新人スタッフの有島です。

ブログのネタに迷ったらまずは「今日は何の日」とGoogleで検索してそれをネタにするのがお決まり。

「今日は8月7日だから検索しなくてもわかるわ!どうせ8と7で花の日だろ笑!たまには興味のない山の花について書いてやるか…」

と、調子をこきつつ念のため検索してみると今日は「鼻の日」。

「そっちか~い!!」

てことで今日はお客様へ食事を提供するまでの舞台裏を紹介したいと思います。

お客様への夕食の提供は一種の戦いであり、戦場となるのは厨房と食堂。スタッフは戦士(シェフ)となり200食もの食事に立ち向かうのです。

実はこの戦い意外にも長期戦でして、実は夕食の7時間も前の午前から戦いは密かに始まっているのです。

時刻は午前10時まず最初の敵はオレンジ。まず最初の難関は何食分作るか。槍沢ロッヂは完全予約制ではないので今日何人のお客さんが来るか予想しなくてはなりません。そう、もはやギャンブル。そして予想が的中すると「俺にはアルプスよりもラスベガスが似合うかも」なんて妄想しているスタッフがいたり、いなかったり、、

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200食分のオレンジを切るのはもはや自分との闘い。白いまな板にオレンジ色。雲海に浮かぶ夕陽が想像できますが、決して綺麗ではありません。

そしてこのオレンジカット、包丁握る人が毎日変わります。包丁を去年まで学校の調理実習でしか握ったことのない私のようなスタッフが握りますと形がナンセンスになることがあります。が、精いっぱいの愛情込めてカットしておりますのできっとおいしいです?

午後になると必死のキャベツの千切りが始まります。気づくと山もりのキャベツの千切りが用意されています。

このように夕方までにほとんどの食材が用意され、あとは調理して盛るだけの状態にします。

夕方になるといよいよ戦いがヒートアップ。ほとんどのスタッフが嫌とは言えず厨房に集まり200皿近いお皿に多数の料理を盛っていきます。

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そして食堂にもっていきセットします。

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そしてこの後、お客様が食堂に来られるギリギリに熱々のから揚げを盛りつけていきます。

この時、負傷者が続出します。そうです。やけどです。

熱々の恋にはやけどしたいですけど、から揚げは勘弁してくれって思ってるスタッフは私だけではないはず、、

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全ての盛り付けが完了するとお客様の入場です。

100席ある食堂のどの席に何名様を入れるかは、スタッフで事前に打ち合わせをして全席暗記済みです。

ちなみに大学落ちた私にとってこの暗記はとても苦手で、カンニングペーパーを用いて対応しているのはここだけの話、、

お客様の食事が始まると一安心。というわけにもいかず、、

実は槍沢ロッヂの食堂は定員100名。なので一回戦目で入りきらなかったお客様のための準備が始まります。

そうです。盛り付けと暗記です。これの繰り返しです、、

そうこうしているうちにお客様の食事が終わります。そうなると平和が訪れていた厨房がまた戦場と化します。

そうです。皿洗いと皿拭きです。

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熱いお湯に皿を入れて、ゴム手袋をたった一枚着けて手洗いしていくのです。

アツアツのお湯にはゴム手袋は皆無に等しく、そして何より熱気がすごいのです。扇風機が用意されているのですが、もはや温風。

万事休す。熱さとの戦いが続くのです。

これが裏舞台です。

それではまた次回!!