2019/06/02
6月となり、そろそろ梅雨入りがいつなるのか気になる時期となってきました。
現在、間借りしている岳沢小屋も5月は週末ごとに賑わっていたのですが、さすがに暦が6月に変わった途端に人が減ってきました。とはいえ、お天気のまずまずの週末だったのでお休みをいただき、友人を誘って大キレット越しの南岳と槍ヶ岳を観察しに北穂高岳へと行ってきました。
「吊尾根を挟んで北と南の涸沢と岳沢。
南斜面の岳沢は雪解けも進み、新緑の波が徐々に標高を上げてきていますが、北斜面の涸沢はまだまだ残雪豊富ですね。(槍沢もこんな感じですよ)
さて6月に入ると登山者は減るのですけど、それに反比例して増えてくるのが夏と勘違いして槍穂高へ登ってくる登山者です。
昨日も北穂高小屋へ付き、気分良くストロングチューハイの缶を次々と空けていると、雪の北穂には似つかわしくない装備の男性が登ってきて、パシャパシャと写真を数枚撮ったらさっさと下山していきました。見たところ、アイゼンもピッケルもストックも持たないトレラン風の人で、支配人さんに「いま、怪しいのが下りていったよー」なんて話しをして、北穂沢を覗き混んだら猛スピードで雪渓を降りている人がいました。
「あれは尻セード!?いやいや、あのスピードは滑落でしょ」なんて話しをしていると、まさにその滑落者が自らの真横を通過していったという登山者から通報の電話。
まあ、その人はしばらくは動かなかったものの、その後はなんとか自力で下山していったようですが、無傷ではなかったでしょうね。
都会はそろそろ夏の気配でも槍穂の谷の雪が解け、本当の夏が来るのは7月中旬です。それまでは槍も北穂も奥穂も前穂もまだまだ雪山の領域ですから気を付けてくださいね。
さて、そんな待ち遠しい本格夏山シーズンを前に、次の週末は名古屋駅前で恒例の夏山フェスタが開催されます。登山相談コーナーには槍ヶ岳山荘グループも出展し、南岳小屋スタッフが出席します。夏の槍穂高登山をご計画で、疑問や不安などがある方はお立ち寄りください。
他にも多数の登山用品メーカーや自治体・観光協会なども出展するほか、女優の工藤夕貴をはじめたくさんの講演やセミナーなども行われます。中京圏の方はぜひお出かけください。
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