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岳沢小屋

岳沢小屋スタッフブログ

6月30日、今日の青空と新人大工・岡澤君

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予報通りに今日も良い青空が広がりました。午後になると巻層雲が広がり始め、ようやく天気が下り坂になることを告げてくれているようでした。写真は小屋前のテラスから見上げる天狗岩とジャンダルム付近。

先日、初めてジャンダルムの頂上に行ったのですが、ジャンダルムの頂上からは岳沢小屋が見えることを初めて知った。いつもはジャンダルムの基部を通過するだけで頂上に登ったことがなかったので、小屋が見えるなんて知らなかった。小屋にいて、「ジャンダルムはどれですか!?」と登山者に聞かれても「ジャンダルムはここから見えないです」とウソを言っていた私です。ちょうど写真右手の雪が少し見える岩峰群の中にジャンダルムの頭がちょこっとだけ見えているわけです。ただし、コブ尾根の頭というところの後にわずかに見えるだけで、岳沢小屋からはあの尖峰的なイメージでは見えませんので期待はしないでください。

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さて、口うるさいのほどの事前告知が奏功したのか、今日の登山者はみんな見ていて安心できる装備+雰囲気を持った人たちばかり。あとは見るからに「岳沢小屋まで」というハイカーの人たち。

しかし、しかし、やはり一人だけいましたねえ~。

パッと見るとしっかりとテント装備を整えて、「山、慣れてます!」って雰囲気の若者。しかし、動作の一つ一つがぎこちないというか、無駄が多いというか。しかも、ここまでですでにシャツを絞れるほどの汗をかいている。他の登山者との話を聞いていると、今日から5日かけて槍穂高を縦走するつもりのようだ。しかし、その時点で時間は午前11時。コーヒーを注文してきたので、提供ついでに聞いたみた。

岳沢小屋「今日はどこまで行くの?」

若者「穂高岳山荘までです」

岳「その荷物背負って、今からじゃ無理だよ」

若者「・・・・・・」

 

そして、休憩を終えて荷物を背負って準備万端でコーヒーカップを返しにきた、時間は12時。

若者「じゃあ、今から頑張って行ってきます!」

岳沢小屋「だから、無理だって」

若「でも、頑張って行ってみます!」

岳「ピッケルとアイゼンは持ってる?」

若「アイゼンはありますが、ピッケルはありません。スポーツ店の店員が今の時期にピッケルはいらないっていってました」

岳「・・・・・・、あのなそいつは何も知らんのや。ピッケルも持たずにその重い荷物背負って雪渓に突っ込んだら、確実に死ねるぞ」

若「・・・・・・・・」

岳「確実に滑って、落ちて、死ぬ。君みたいな初心者に行ける山じゃない。」

若「・・・・・わかりました、人に迷惑はかけられないので下りて槍に回ります」

岳「(なんだ、えらく素直だな)ああ、そうしなさい。槍沢だったら滑っても死ぬことはないし、今から下りたら横尾まで行けるよ」

若「(ごそごそと地図を出しながら...)横尾ってどこですか?」

岳「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

 

どうやら、彼は横尾すら知らない超初心者&槍穂高初挑戦で5日分の重荷を背負って残雪の槍穂縦走を目指してたわけだ。やっぱりいるんだなあ、こんなとんでもないのが。去年もこの手の若者の遭難者には散々振り回されたけど、今回は事前にストップかけられただけラッキーでした。やっぱり梅雨はきちんと雨が降り続いて、山に登るような天気ではなく、そしてちゃんと残雪を解かしてくれないと困るよなあ。

明日は雨との予報だけど、それほどの雨量とはならなさそうだし、梅雨の後半も空梅雨が続きそうな気配がしています。このまま残雪たっぷりのまま海の日の連休に突入したらどうなるんだろうか・・・

 

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さてさて、話は大きく変わります。

5月22日の新宿泊棟の建設から従事していてくれた大工さんの仕事がようやく終わりました。残すところは7月上旬の荷上げで畳や建具などの荷上げがあって仕上げの作業のみとなりました。今年はこの好天続きのおかげで工事も極めて順調に進んでくれて、その点ではこのお天気に感謝したいと思います。

棟梁の水上さん(右)はおそらく今夜でお別れ、新人大工の岡澤君(左)は仕上げの時にまた来てくれるかな?途中で下山した原沢君と合わせて3人、たいへんお疲れさまでした。2週間後の3連休からはあの新宿泊棟にも大勢のお客さんが泊まられることでしょう。本当にありがとうございました。あ、残りの仕上げもよろしくお願いしますね。

ああ、もう2週間後には夏山シーズンが始まるんですねえ~、いよいよかあ!!

6月29日、本日も快晴!

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いやあ、今朝もいい天気です。今日で丸々1週間、好天が続いています。そして、明日の土曜日も天気がいいみたい。日曜には待望の梅雨前線が戻ってきてくれるようですが・・・(ただし、ほどほどでお願いします)

さて、今週末に向けた登山道情報です。ご計画の方は参考にしてください。

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6月28日、清流・梓川

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今日もいい天気です。朝のうちは雲が多めでしたが、日中は晴れ間が広がり夏の日差しが降り注ぎました。写真はおなじみ・河童橋からの穂高連峰です、ここのところは雨が少ないせいか梓川の流れも濁りがまったくなくて沢底の石がはっきり見えるほど透き通った清流が印象的でした。

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こちらは岳沢登山口近くの岳沢湿原。彩りを添えていたレンゲツツジもそろそろ終盤のようです。

 

さて、この週末も天気はまずまずのようですね。また軽装の登山者に気を揉む週末となりそうです。ただ、昨日・今日の好天で雪渓の雪もだいぶ縮小したようで、「かもしかの立場」の上の雪渓はアイゼンが無くてもストックぐらいがあればなんとかなりそうです。ですので、岳沢パノラマ(標高2670m)までであれば「アイゼン・ピッケル」無しでも行けそうです。その上の雪渓(昨日、写真で紹介した雪渓)も旧・岳沢ヒュッテの支配人だった安井さんに話を聞いて、回避ルートを教えてもらいました。ここでは紹介しませんが、アイゼンピッケル無しでも前穂まで行きたい方は直接現地(小屋)で問い合わせてください。

なお、紀美子平から先の奥穂高方面はどんなに頑張ってもアイゼン・ピッケル無しでは無理ですのでご注意ください。

6月27日、朝の前穂高岳山頂から

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小屋周辺の片付けもひと段落したので、今日はお休みをもらって朝3時に小屋を出て前穂高を目指してきた。今日は月明かりの無いまったくの暗闇の中でヘッドランプの灯り頼りの登山になりました。

夜明けの朝焼けもきれいだったのですが、その時間には間に合わず、赤く染まる奥穂の雪壁を横目に最後は猛ダッシュで山頂へ。おかげで日の出の少し前に山頂に到着。朝日があたりゆく槍穂高を撮ることができ、これでとりあえず秋の写真展のネタはひとつ確保できました。

あ、吉田さんの真似をしたわけではないですからね。前々から残雪が豊富なうちに…と企んではいたのです。

 

さて、気になる残雪状況ですが・・・

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こちらは紀美子平から少し先の吊尾根に向かうトラバース部分(左上が奥穂山頂)。こういう雪渓のトラバースがまだ3~4か所あります。これはまだ雪切りなどの作業をするには早計とも言える残雪量です。いましばらく手を付けるのはやめておきます。

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こちらは岳沢パノラマ~雷鳥広場間に残る雪渓。去年の同時期(6月28日)にはここの雪は完全に消えていたのに、この残雪量には驚きました。前穂に登るにはこの雪渓を100mほど上り下りしなければなりません。岳沢~前穂間で危険な個所というこここだけですが、そのわずか100mでも十分に危険です。特に「登り」ではなんとかなったとしても、危険なのは「下り」です。実際、週末から週明けにかけて複数の人がここで滑落して怪我をしています。いましばらく「アイゼン・ピッケル+それに見合う雪上技術必携」の状態は続きます。

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それよりなにより驚いたのは涸沢の残雪量。上の写真は前穂山頂から吊尾根を挟んで南(岳沢側)と北(涸沢側)の様子。やはり梅雨による雨が少ない影響により雪解けが遅れているようです。やっぱりもうちょっと雨が降ってもらわないと困りますね。

6月26日、キヌガサソウ&梅雨明けの平年日

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今年も小屋の裏手のミニお花畑にキヌガサソウが咲きはじめました、現在5輪ほど咲いています。他にもニッコウキスゲやユキザサなどがこれから目を楽しませてくれることかと思います。場所はプレハブ宿泊棟の横にドラム缶が4本ほど並んでいます、その脇の石段を登ってください。すぐに見つかります。

 

さて、6月も後半というのに晴天が続いています。22日(金)の未明まで降っていた雨が止んでから今日で5日連続の晴れです。明日も晴れそうですし。そうなるとこの空梅雨の反動が7月になってから来るんじゃないかと内心ビクビクしています。山小屋関係者にとって夏山直前の梅雨末期の集中豪雨ほど恐れているものはありません。実際に数年に一度はその大雨で道路やら登山道が傷められてしまい、関係者が大騒ぎすることもしばしばです。

願うことはこのまま穏やかに梅雨が明けて、夏がやってきてくれること。でもほどほどの雨も降ってくれないと雪渓の雪も溶けないしなあ・・・ もちろん人間が希望する通りに自然がうまく立ち振る舞ってくれるわけはない、ということは重々承知しておりますが。

 

ちなみに各地の梅雨明けの平年日は以下の通りです。

沖縄地方

6月23日

奄美地方

6月28日

九州南部

7月13日

近畿地方

7月19日

関東甲信地方

7月20日

北陸地方

7月22日

ちなみに北アルプス地域は「北陸地方」の梅雨明けが状況としては一番近いです。(関東が梅雨明けしても、北アはまだということが多い) 一般的なイメージとして、「梅雨は6月、7月からは夏」と思っている人も多いようですが、いやいや本州で梅雨が本格化するのは7月なのであります。特に梅雨末期となり、梅雨前線が北陸沿岸に停滞した時の北アルプス稜線の荒れ方は半端ではありません、あれだけは下界の人には想像すらできないでしょう。ぜひ、きちんと梅雨が明けてから山へお出かけください。

なお、今年の沖縄は平年並みの6月23日に梅雨明けしております。今年はこれからどうなりますやら・・・

6月24日、登山道情報

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土曜に引き続き、日曜も好天に恵まれました。今日、岳沢に訪れるメインの登山者層は夏に向けて岳沢までトレーニングがてらに登ってきたオシャレで若い世代のカップル。

見るからに「岳沢まで」という雰囲気があるので、昨日とは違って安心して見てられました。皆さん、期待以上の晴天に満足げでなりよりでした。

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変わって、昼頃になると涸沢から穂高を越えて下山してくる登山者が増えてくるようになってきた。こちらも涸沢の雪渓で「季節を勘違いした登山者」はふるい落されてきているので、昨日とは違って安心して見ていられます。

涸沢から前穂を超えて重太郎新道を越えてきた知り合いのガイドさんの情報です。

 

・吊尾根の紀美子平周辺には大規模な雪渓のトラバース有り

・雷鳥広場~岳沢パノラマ間で長さ100mほどの雪渓の下降有り

(今日はそこで滑落した登山者もいたようです)

・かもしかの立場のやや上に雪渓のトラバース有り

・全体に浮石がとても多い

 

とのことでした。

やはり雪に対する装備と技術の無い方はもう少しお待ちください、来週末までも大きな進展は見られないと思います。アイゼン・ピッケル無しで前穂に登れるのは7月に入ってからとなりそうです。また、7月いっぱいは登山道上の浮石が多い状態が続くと思います。歩く登山者が多くなるようになれば自然と浮石も落とされたり、端に除けられたりするものですが、夏の初めはまだまだ浮石が多いと思います。落石や浮石によるスリップなどにはご注意ください。(これは岩稜上の登山道ではどこにでも言えることです)

 

というわけで、今週の重太郎新道偵察の必要性はなくなったようです。こちらも増築工事が終盤に差し掛かり、夏に向けての準備作業が増えてきたので今日の情報は助かりました。花谷さん・熊田さん、ありがとうございました。

6月23日、晴れの週末は憂鬱・・・

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久しぶりに穏やかな晴天の週末となりました。小屋の背後のダケカンバも新緑の季節を迎えています。

夏が近づき、都会で30℃越えの日が続くこの時期に週末と晴天が重なると「夏」と勘違いして出かけてくる登山者が増えてきて憂鬱になります。都会は夏でも北アルプスの地面はまだまだ雪=冬のところもたくさんあるんですよね。今日も見るからに軽装な登山者がたくさん前穂方面へ向かっていきました。もちろんちゃんとピッケルもアイゼンも持っていて、それなりの風格をもった登山者もいるので、そういう人は全然気にならないのですが、問題はどう見ても「夏山気分」にしか見えない軽装の登山者。

↓のような貼り紙を掲示していようと、パッと見ると雪のほとんどない前穂くらいなら行けるだろう!と行ってしまう人がたくさんいます。そのうち何人かは雪渓で転んで全身擦り傷だらけで下りてきたり、急な雪渓をアイゼンも付けずに(持たずに)ずっと後ろ向きで降りてきたり・・・

 

まあ見ているだけで冷や冷やしてきます。幸い、今日は事故につながるような事態にはならなかったですが、そこはもう紙一重の世界です。願わくば、ちゃんと雪が解けるまでは穂高への入山は控えていただきたい。軽装の登山者を見ているとそう思わざるをえません。来週末は天気悪いといいな、そんなことをついつい思ってしまいます。

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今の残雪が中途半端な状態はあと半月もすれば解消されます。

ただ、来年も再来年もこの時期は雪が中途半端な時期です。そういう山の「常識」を心の片隅に留めておいていただければと思います。北アルプスの6月はまだ「残雪期」です。

6月22日、ヘリポートでの仕事

槍グループ5件の荷上げ&岳沢小屋の工事関係の荷物がややこしいということで急遽上高地のヘリポートにお手伝いで行ってきました。

槍グループだけではなく、上高地南部の山小屋も一緒に荷上げです。

 

 

 

 

 

 

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今回はスーパーピューマと呼ばれている、一度に1.5トン前後の荷物を運べる大型ヘリでの物輸。上高地にはあまり登場しないレアキャラです。大型ゆえに巻き起こす風も立っていられないくらい強烈で、周りに飛散物がないか念入りにチェックします。荷受け側の各山小屋も登山者への注意など、いつも以上緊張します。荷上げをしているところにたまたま居合わせたことのある方ならご存知かもしてませんね。荷上げの時は場合によって小屋周辺で一時的に通行制限をしたりしてますが、そんなときはご協力よろしくお願いします!

 

 

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各山小屋のヘリ番スタッフ、食品関係、工事関係など、、、いろんな業者さんが集まって協力しながら作業します。なんか作業している人が少ない写真ですが、それはたまたまです(笑)

 

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槍ヶ岳山荘の新人、栗原君は始めてのヘリポート作業。誕生日だったみたいですが、せっせとお仕事。

荷崩れしないようにしっかり結ぶんだよ~。

あ、誕生日オメデト!

 

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岳沢小屋の工事でお世話になっている滝澤工務店さんのスタッフ。

朝早くから上高地に来てもらい、この日は荷造り→小屋へ移動→日没まで作業のハードな一日です。

 

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で、みなさんの協力によりできあがった岳沢小屋に運んでもらう荷物の一部。

ただ包んでいるだけのように見えますが、重量計算や、荷物が小屋に着いたときに作業しやすいようにと、いろいろ考えて作ってあるんです!

 

 

 

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準備のできた荷物はこうなって・・・・

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はい到着~♪

って、簡単そうに書いちゃってしまいましたが、東邦航空さん、いつも大変な作業ありがとうございます!

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そーれワッショイ!!

到着した荷物を笑顔で軽~く担いでいますが、一個200kg弱あります。

通路が狭くて担ぐ場所がなかったので野田はカメラマン。決して楽している訳ではありません!この前後では僕だってちゃんと・・・・・

 

 

この日は夕方前から雨になりましたが、お構いなしで日没まで作業しました。

もちろん今日も朝からずっと作業してます!

小屋の完成まであともうひと頑張りです。

 

 

 

 

~おまけ~

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ヘリに大興奮の滝澤工務店の若手エース、岡澤君。

6月21日、重太郎新道情報

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台風などの影響もなく、今日(21日)も午前中は穏やかな天気になっています。

さて、6月も下旬に差し掛かり、重太郎新道の雪の様子が気になるところです。昨日の午後、上高地から見上げた時はずいぶんと雪が減った印象を受けました。電話でも「軽アイゼンだけで行けますか?」という問い合わせもいただき始めています。今週末は天気も良さそうだし、登山者には気になるところかと思います。

実際には確認していないのですが、推測するに岳沢の雪渓(画面中央)を渡り、そこから上には雪はごく一部しかないかと思います。ただ、そのごく一部が非常にやっかいな残り方をしているのではないかと思います。やはり今週末に前穂を目指す方はきちんとアイゼンとピッケルはお持ちいただいたほうがよいでしょう。

来週末になれば、たぶん前穂までであれば雪の心配はなくなるのではないでしょうか。小屋の工事作業の合間をみて、近々確認には行きたいと思っていますので、その情報をお待ちください。

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先日・18日にジャンダルムから撮影された前穂方面の写真を入手しました。

これを見ると、紀美子平から吊尾根に向かうトラバース部分はまだまだ残雪がたっぷり残っています。前穂まではなんとか行けたとしても、このトラバース部分はきちんとアイゼンとピッケルを使える人でなければ通過は困難です。前穂から奥穂への縦走についてはやはり、7月10日頃まではお待ちください。

また、情報が入ればお知らせしたいと思います。

6月18日、天狗沢&宿泊予約について

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週間予報では16日(土)以降は梅雨本番で毎日雨降りとの予報でしたが、なんのなんの今日もいい天気です。上高地からのハイカーが登ってくるまでの時間に天狗沢の中間あたりまでトレーニングがてらに様子を見に行ってきました。

天狗沢下部は雪もすっかり解けて緑が濃くなってきましたが、上部はまだまだ雪雪です。特に天狗のコルに登り詰める最後の数百mは7月いっぱいまで雪が残るのでご注意ください。7月にここを通るには10本爪以上のアイゼンとピッケル、それと雪上技術がなくては通行不可です。おととしの海の日の連休の時にも6本爪のアイゼンで下降を試みた登山者が滑落⇒頭蓋骨陥没骨折の重傷を負った事故がありました。奥穂~西穂の縦走に挑む方も、天狗沢を悪天時のエスケープルートと計画されるのであれば、必ずピッケル・アイゼンはお持ちください。例年、8月にはいれば雪も消え、通常通行可能となります。(ただし、天狗沢上部は上級者向けコースです)

↑の写真を撮った脇では早くもハクサンイチゲが咲きはじめていました。

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天狗沢の下部は夏になると上高地周辺では有数の高山植物が咲き誇るお花畑になります。一番近いお花畑へは小屋からわずか10分ほど(第1お花畑)、さらに20分登ると第2お花畑、さらに20分登ると第3お花畑となります。(今、岳沢小屋のHPのトップ画像は第2お花畑の写真です)

夏になると家族連れを中心に岳沢小屋まで足を伸ばすハイキングの方は大勢いるのですが、たいていの人は小屋のテラスでちょっと休憩して下山していきます。ちょっと足を伸ばすだけで展望も花もきれいな場所があるのにもったいなあと思います。今年はそんな「花の天狗沢」をアピールするポスターでも作って小屋前に掲示しようかなとかと企んでいます。少しでも多くの人に+アルファの景色を楽しんでいただきたいものです。

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さて、宿泊予約についてですが・・・

7月上旬には増築工事も完了し、小屋の収容人数が去年までの30名から50名に増えます。増えますとは言っても、たったの50人しか泊まれない小さな山小屋には変わりありません。昨年までのように夏の登山シーズンや秋の週末は軒並み満室=予約受付停止という状況も多少は改善されるでしょうが、それでもやはり満室の日はそれなりに出てくるかと思います。

部屋に空きがある状態であれば予約がなくてもお泊りいただけますが、満室の日に予約無しでお出かけいただいても就寝いただくスペースがありません。お出かけの際は必ずご予約のうえお出かけください。(詳細は最新情報に掲載しています)

6月17日、青空が見えてきました

降り続いた雨も止み、岳沢上空には青空が戻ってきました。

この晴れもあしたまでで、またしばらくは梅雨らしい天気が続きそうですね。

晴れたなら布団干し、掃除、洗濯、散歩、テラスでコーヒータイムと、大忙し(???)です。

お昼くらいになれば上高地からハイキングの人たちが登ってくるかな?

 

 

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小屋前の雪渓がついに割れ始めました。

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小屋見峠から小屋へ、岳沢を横断する地点です。

普段は涸れた沢ですが、まとまった雨が降るとすぐこのようになります。たったこんだけの増水でも渡るのは危険です!!

雨が止めば1~2時間で水は引くので、増水してるときは無理して渡らないようにしましょう。

寒くて待ってられないナドナド、そんなときは一度小屋に電話してください。

場合によっては何もできませんが、水量が少なめなら橋を渡すなど、何らかの手を打てますので。

 

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2011年9月20日

 

こんなときはどうしようもありません・・・

6月15日、開花宣言!

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お待たせいたしました!!!

下界の桜が散ってから一ヶ月以上経ちましたが、ようやく岳沢小屋前の桜が咲き始めました。

見頃は来週末あたりでしょうか。下界で花見ができなかった方、もう一度桜を見たい方、岳沢でいかがでしょうか?( 数本しかありませんが・・・ )

花見といえば冷えたビール、日本酒そしてワイン・・・・もちろん販売してます!

 

桜は小屋周りだけではなく、上高地から小屋までの登山道沿いでもポチポチと咲いていますので探してみてください♪

 

 

さて、あした以降はいよいよ梅雨らしい天気になりそうで、現在外はガスの中。

せっかくの土日ですがこの天気予報では暇な週末になってしまうのかな・・・。

6月13日、志

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今日も朝のうちを中心に青空が広がりました。午後には一時的に雨がぱらつきましたが穏やかな天気です。今日は上高地で用事があったので、下山途中に⑥見晴らし台(標高1760m)で穂高を撮影。周囲は新緑のきれいな季節となってくると同時に穂高の岩壁の雪もずいぶんと少なくなってきました。

さて、この時期になると吊尾根にある字が雪形となって浮かび上がってきます。上高地の人たちにとっては常識に近い話題なのですが、岳沢小屋のブログでご紹介するのは今回が初めてとなります。

画面の中央付近、まだ雪がたくさん残るあたりが奥穂高岳の山頂と扇沢、そのやや右手吊尾根の最低鞍部付近にある字が見えます。拡大しますと・・・

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やや崩した字体ですが、「志」と読めないでしょうか。(少なくとも上高地人はみんな読めます)

これは上高地からでも岳沢小屋付近からでも同じように見えます。

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写真ではややわかりづらいでしょうから、ぜひ上高地まで足を延ばしてご確認ください。あと1週間か10日くらいは見られるかな。本邦第3位の高峰・奥穂高岳、その岩肌に浮かぶ「志」の文字、なんだか出来過ぎた話しですが・・・

願掛けというわけではないですが、北海道の有名な大志に負けないくらいでっかい志をひっさげてこの夏は穂高岳登山そして縦走に望んでみてはいかがでしょうか。穂高の山は人生を賭するに値するくらいの感動と経験を与えてくれることでしょう。(この雪形は夏には残っていませんが)

6月11日、梅雨入りしましたが…

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北アルプス地域も9日(土)に梅雨入りをし、この週末はあいにくのお天気でした。

そして、今日はさっそく梅雨の中休み。通例、北ア地域においては梅雨前半は梅雨前線の影響をあまり受けずに晴れ間に恵まれることが多く、予報をきちんと見極めて、こういう澄んだ青空のもとで登山を楽しむと気持ち良いものです。さて、小屋から見下ろす岳沢の新緑のラインもずいぶんと登ってきたようで、もう⑤か④くらいまでは鮮やかな新緑が進行しています。

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一方、こちらは小屋見峠からの岳沢小屋と天狗沢など。すいぶんと雪解けも進み、小屋まではスポット的には雪があるもののほとんどなくなりました。この週末にはごく一部の残雪を除いて、雪も消えるでしょう。

 


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こちらは5月23日の同じく小屋見峠から、わずか半月ほどで随分の雪もとけたものです。

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ただし、雪崩の集積地である岳沢小屋から上はまだまだ残雪たっぷりです。

小屋のすぐ近くに雪の割れ目があって、覗き込むとまだ3mくらいの積雪がありました。ルート上の雪は早く消えてもらいたいものですが、夏に涼をもたらすこの雪渓の雪は頑張って残ってもらいたいところです。

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夏のキャンプ地付近にて撮影

6月7日、近況報告その他・・・

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梅雨入り前で比較的穏やかな天気の日が続いています。この時期は里(松本市など)で会議や講習などの所用が多く、登ったり下りたりとせわしない日が続きます。

写真は4日から今日(7日)まで岳沢で行われていた日本山岳ガイド協会の資格更新研修の様子です。昨年は若い世代のガイドさんが多かったのですが、今年参加の皆さんはベテラン揃いです。それでもこうして3年に一度はどこかの会場でこのように研修を重ねて顧客の安全管理のための研修を重ねているのです。

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さて、夏山シーズンへ向けての小屋の工事のほうは昨日のヘリで新たに資材や職人さんが入り、佳境を迎えています。昨日・今日は滞在の職人さんも8人。宿泊営業も始まり、野田と二人で一般のお客さんの対応と合わせて忙しい毎日が続いています。しかも明日からは野田が休みを取るので小屋のスタッフは私ひとり(涙)

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そんなわけでしばらくは山の情報などを紹介する余裕はないと思いますのでご容赦ください。まあ、どのみちそろそろ梅雨入りで登山者の同行もしばらくは落ち着くことでしょうけど。

ただし、一点だけ!

岳沢から前穂・奥穂方面への一般登山者の通行はまだできません。アイゼンとピッケルを確実に使いこなせる雪上技術を持った人だけがいける領分です。ここのところ、夏と勘違いして軽装で岳沢まで登ってくる登山者を多く見受けます。そのような人には容赦なく「下山勧告」をしておりますが、こちらも常に登山者を見張っているわけではありません。軽装で挑んで「なんとかなる」レベルの山ではありませんので、一般登山者は夏が来るまでお待ちください。その時がくればきちんとご案内いたしますので。

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↑は昨年の6月13日の重太郎新道上部の様子、こんな雪渓の通過が何か所もあります、

6月4日、奥明神沢、そしてお疲れ様でした!

 

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前穂高岳山頂直下

 

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前穂ダイレクトルンゼと奥明神沢出合から上部。

左に行くと前穂高岳、右に行くと本流で、奥明神のコルに出ます。

 

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出合から下部。

 

山頂まで今現在は雪が繋がっていますが、所々割れ始めていますので、登下降の際は十分気をつけてください。

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ちなみに山頂の道標はまだ雪の中です。

先日、「どこが頂上だったのかわからなかった」 と言う登山者の方がいましたが、ルートを間違えてなければ一番高いところが頂上です。当たり前ですが・・・・。初めてでガスってるとわからないかも!?

 

 

 

 

 

 

さてさて、岳沢の小屋開けから今日までお手伝いをしていてくれた大天井ヒュッテの小池さんが別れを惜しみながらもルンルンな表情で下山しました。

昨夜はみんなでお別れ会という名のいつもの飲み会。いつもおいしい食事を作ってくれた小池さんに若い職人さん2人から感謝の手紙もあり・・・・本当にありがとうございました!

いままで営業していなかった小屋もいよいよ本格的に準備開始です。

 

 

 

べべべ・・別に羨ましいだなんてこれっぽっちも思ってもいませんが、今夜は刺身を食べるそうです。

 

刺身かぁぁぁ・・・・・・

 

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※ バンザイのタイミングが一番ズレてしまっているのが小池さんです(笑)

6月2日、上高地~岳沢小屋までで見られる花を紹介します。

午前中所要にて上高地まで往復してきました。

ここ2,170mの岳沢小屋の周りはまだまだ残雪に包まれ木々の芽吹きもまだまだですが、上高地まで下ると流石に春真っ盛りといった感じです。

その登山道の脇には、まだまだ少ないながらも所々で植物が花を咲かせ、歩行の疲れを癒してくれるようになりました。

上高地から順に見かけた花を紹介します。

 

エゾムラサキ

 

「エゾムラサキ」

背丈は20cm~40cm

花は2,3mm

上高地河童橋付近で撮影。

 



「オオカメノキ」
背丈は4~6m。
白い花がアジサイのように密集して咲いています。

上高地、岳沢登山道入り口付近にて撮影。
オオカメノキ
アオイスミレ

「スミレ(アオイスミレ)」
背丈は10cm程。

上高地から岳沢登山道7番付近まで見られます。

エンレイソウ

シロバナエンレイソウ

「エンレイソウ」と 「シロバナエンレイソウ」

シロバナエンレイソウは、登山口~8番までの比較的標高の低いところで見られます。

エンレイソウは、雪溶けと共に沢筋で標高の高い所でもこれから暫くの時期見る事が出来ます。



「コミヤマカタバミ」
上高地から7番までの登山道脇で咲いています。
とても可憐な花ですよ。
コミヤマカタバミ

 

マムシグサ
「マムシグサ」
低山でもよく見かけますが、
9番から7番にて幾つも見ることが出来ました。


「ヒメイチゲ」
背丈は10cm。草地でまとまって咲いています。
雪渓が消えると直ぐに花を付けて楽しませてくれます。

3番付近で撮影。
ヒメイチゲ

1,700mから上では白樺や山桜の芽吹きが始まったばかりで、植物がやっと活動しだしたばかりです。

現在は、上高地から標高100m程度登った辺りまでがやっと春を迎えているところですね。

それでも、これから徐々に花の標高も上がって行きますから、楽しみは正にこれからと言うところです。

明日はウェストン祭も開かれる上高地ですが、天気模様が芳しくないようですが、きっと沢山の皆さんで盛り上がるんでしょうね。アルペンホルンの音色がこの岳沢にも響きますか?どうでしょう

今日のブログは4月20日以来約1ヶ月半、この岳沢にてお手伝いをしていました小池が担当しておりますが、、いよいよ大天井ヒュッテの準備を始める時期となり、明日にてこの岳沢とお別れとなります。

今後は、大天井ヒュッテの偵察山行と、6月20日頃からは小屋開け作業が始まります。

この岳沢小屋同様「大天井ヒュッテ」の山小屋も興味を持って頂き、是非遊びに来て下さい。

6月1日、小屋番Nの休日 ~6月編~

一日だけ休暇をGETしたので山に行ってきました。

街へ行っても余計なお金を使ってしまうし、根っからの山バカなので街に行って何をしたらいいのかよくわかりません。天気がいいならやっぱ山ですよ!

夜明け前から夕方まで、クライミングだらけの一日でした。ブログ読者の方の中にはクライミングに興味がない方も多数いるかと思いますので、今回はややこしい(?)話は抜きにして、きれいな写真を載せてみます。「ぜひクライミングの話を!!」な方は小屋にお越しの際にお気軽に僕 (野田) に声をかけてください。

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まずは明神岳を目指します。一時は尾根上の雪はなくなっていたのですが、前日の雪でまた真っ白!

左の主峰 (右がⅡ峰、ず~っと奥は乗鞍岳) から御来光を見ようと思って出発しましたが、前日の雪が意外と多く、そして重くて時間がかかり間に合いませんでした。と言うより寝起き直後の奥明神沢の急登はしんどい!!登山者のみなさん、すごいですね~。

 

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主峰とⅡ峰のコルから上宮川谷を下降。

上部は狭いですが、徐々に開けてきて傾斜もきつくないのでスキーで滑るのにオススメです。いや滑ったことないし、滑れないんですけどね。なんとなくそんな雰囲気です。

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明神岳東稜上から前穂高岳東面。この方角から見るのが個人的には一番好きです。岳沢の反対側だからなかなか見れませんが・・・。

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左から明神岳5峰~前穂高岳のパノラマ

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明神岳東稜の核心部、バットレス。中央上の一番高いとこが主峰のピーク

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頂上でラーメン食べてる人がいると思ったら・・・・上高地で働いてるAさんでした。一年ぶりの再会が頂上っていいね♪

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まだまだ元気一杯なので前穂高岳東壁と呼ばれてる場所を登りに行きました。上はガスガスでしたが下は視界があり、右上には奥又白池。こんなところにも池があるだなんて、なんだか神秘的ですね。少し行きにくいですが、いい場所ですよ~

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前穂高岳東壁のあとは穂高エリアの人気ルート、前穂北尾根へ。

その3峰を登っているときにようやくガスが抜け、槍ヶ岳が見えました。

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この日二度目の前穂高岳頂上。

ちょっぴりハードだしたが充実した休暇はこのあと奥明神沢を下って終了。

思う存分に穂高を楽しみました。

 

次回の休暇も山に行く予定ですが、最近は天気が不安定です。

今日の岳沢もあられが降ったり雷が鳴ったりを繰り返して・・・。今は晴れていますが、明日はまた下り坂みたいですね。

これからの時期は好天のチャンスを掴むのが難しいですね。天気が普通に悪い程度なら岳沢までは多くの方が来れるかと思います。

そこから上は気象条件が厳しくなる場所、退却が難しい場所ですのでくれぐれも慎重に行動するようにしてください。

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