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岳沢小屋

岳沢小屋スタッフブログ

5月30日、新雪輝く

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上空の寒気の影響で不安定な天気が続いてましたが、今日はその寒気も抜けたようですっきりとした朝で迎えました。昨日は午後から雨降りで、岳沢あたりはシトシトと降っていましたが、標高2600mより上は雪だったようで稜線方面は新雪がきれいに輝いていました。

写真は小屋から少し登った水源地から見た奥穂高岳方面。山はきれいなのですが、昨日の雨のあとの今朝の冷え込みで雪面がガチガチに冷え込んでいて、何の気なしに長靴で出かけたら登りも下りもえらい難儀してしまいました。やはり山に登る方は気象条件によって雪面状況は刻々と変わります、まだまだアイゼンが必要です。

また、今朝は上高地に雲海が発生して、これまた新雪で真っ白になった乗鞍岳がきれいに浮かんでいました。

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さて、今週末のお天気はどうなりますでしょう・・・

5月は第2週目以降、3週連続で好天の週末を迎えていたのですが、今週末はちょっと悪め?南岸に前線が停滞して、梅雨の走りみたいな天気になるのでしょうか。ただ、日本海側の天気はおおむね良さそうなので、前線の動き如何によっては晴れのエリアが北アルプスくらいまで南下してくれるかも。(希望的観測で根拠なし)

ここのところ、小屋より上の雪山経験者向けの情報ばかりお届けしていて、上高地~岳沢間の情報はあまり載せておりませんでした、すみません。雪解けは順調に進んでいます。今は小屋まで残り20分程度の②胸突き八丁の急坂から上が全面雪になっています。(②の看板はまだ雪に埋まっています)

日中に登り下りするのであれば、雪はザクザクになっているのでアイゼンは無くても大丈夫でしょう。バランス保持にストックはあるといいかもしれません。なお、工事作業の関係で日中もずっと発電機を運転していますので、小屋前はやや騒々しいです。静かに山を楽しみたい方はヘリポート(小屋の右方50m)での休憩をおすすめします。静かで、眺めも小屋よりはいいのでのんびりできると思います。

5月28日、畳岩尾根

小屋に居るといろんなルートについて聞かれることが多いので、そのときに 「行ったことはないですけどたぶん・・・○○○○・・・・・だと思いますよ。」 じゃあちょっと情けないですよね。僕の勝手な理想は各ルートを月一回は行くことですが、それはさすがにちょっと大変なので残雪期と無雪期の各一回くらいは行きたいなと思っています。

 

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今回紹介するのは畳岩尾根。

岳沢周辺の一般ルート&バリエーションルートの中でおそらく一番登られていないであろうルートです。とはいえ登る人がいて問い合わせがあるならちゃんと知っとかないと!!!と、使命感に燃えつつもホントは単に自分が登りたいだけだったり。

 

尾根末端は樹林帯で歩きにくいので、コブ尾根を登るときと同じようにコブ沢に入り、左手の枝沢を詰めます。青い線あたりを登って尾根に出ましたが、出た先はハイマツ帯でしたので赤い線のルートから取り付いたほうが楽だったかな。いや、尾根ルートなんだから尾根を歩かなくちゃ!!

 

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尾根は広く、基本的に天狗沢側が緩斜面、コブ沢側が急な岩場になってます。天候悪化などで下山するときは比較的安全に天狗沢に下りれます。尾根への取り付きも天狗沢側からも可能ですが、岳沢小屋から出発すると尾根をグルッと周り込まないといけないので大変・・・・ではないんですが、めんどくさいのでコブ沢側からがオススメ。

 

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尾根上部の岩場。

核心となるこの岩場は短いものの (3ピッチくらい) 、浮石は少なくてホールドがしっかりしてるので快適なクライミングができます。

登る人が少ない=魅力がない=簡単、だと思っていましたがとんでもない!登るラインにもよりますが、今回登ったラインは奥穂南稜やコブ尾根よりもワンランク上に感じました。

登るラインに正解だなんてきっとないので、弱点を突いて登るのか、より困難さを求めて登るのか、登る人がそれぞれの判断でラインを決めればいいと思います。

 

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岩場を抜け、振り返るとこの大パノラマ!

画像合成がイマイチですが、この素晴らしさは伝わりますよね?

写真に写ってる山のほとんどは小屋前からも見える山ですが、この高度感はがんばって登った人だけのもの。

 

 

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稜線に抜けたところで定番の槍ヶ岳方面。

つい槍ヶ岳を撮ってしまうのは槍ヶ岳山荘グループ勤務という職業病でしょうか?

コブ尾根のすぐとなりの尾根なので、稜線からの景色は似てます。

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飽きられては困るので前回載せなかった西穂高岳方面。

稜線ルートはまだまだ雪があります。夏道がどこにあるかは見ればだいたい分かりますが、多くのペンキマークなどは隠れたまま。奥穂高岳~西穂高岳は夏もそうですが今の時期はさらに厳しいので安易に行かないようにしましょう。

 

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天狗沢は今現在デブリが少なく歩きやすいです。天気・気温によっては天狗沢上部の畳岩からのブロック雪崩が気になりますが、天狗のコルまでなら雪山初心者でもしっかり経験を積んだ人と一緒なら行けるでしょう。そっから先、天狗岳頂上に行くには初心者だと難しいかもしれませんが。小屋から天狗のコルまでだいたい2~3時間です。

 

さて、自分たちでチェックできていない主なルートは西穂高岳~奥穂高岳です。

行く時間を作れるのか、最初に作って行けるのは誰なのか、、、きっとみんな狙っているんだろうな・・・

先日の重太郎新道は野田も狙っていましたが、坂本さんに先を越されてしまいました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~~おまけ~~

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ういろうを頂きました。

食べるのは初めてではありませんが、僕は和菓子の中でういろうが一番好きです。

あまりの嬉しさ&おいしさのため載せてしまいます!

このモチモチ、いいですね~♪

 

洋菓子ならやっぱシュークリーム。写真を撮る前にぺろりと食べてしまったので画像はありませんが、休暇明けの小池さんがおみやげに買ってきてくれました!

お菓子作りができる人がいないので、これまた感激です!!!

ああ、幸せ・・・

5月27日、宿泊営業開始しました

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本日より宿泊営業を開始いたしました。 収容数が少ないので必ずご連絡のうえお出かけください。(なお、6/4・5・6はすでに満室となっています)

5月26日、重太郎新道→前穂高沢

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昨日の雨と雪もやみ、良い天気の朝となりました。今日はロング休憩をもらって重太郎新道の様子を見にいってきました。(↑、写真は前穂高岳山頂付近からの槍~奥穂高岳)

沢筋の奥明神沢と違って尾根筋を通る重太郎新道は小屋から見る分にはだいぶ雪が少なくなってきた。「もう半分以上は夏道が出てるんじゃないかな」と思い、その確認に行ってきた次第です。

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いやいや、しかし・・・

まだ全体の8割は雪でした、しかもその半分以上はピッケルの刃を突き刺し、アイゼンの前爪をけり込まなければならないような雪壁でした。GW~この残雪期にかけて、前穂高岳に登る一般的なルートは奥明神沢とされています。だからといって、重太郎新道が通れないわけではなく、きちんとピッケルとアイゼンを使いこなせる技術さえあれば通行は可能です。ただ、相対的に奥明神沢のほうが一定の傾斜の雪渓を登り詰めれば前穂の山頂につけるし、楽だし簡単だしさほど危険が無いということで奥明神沢が一般的になっています。(楽・簡単・危険がないというのは相対的な話です、誰にでも簡単なわけじゃありません)

一方の重太郎新道は岩と雪のミックスルート、しかも場所によっては60度を超えるような急斜面。知らずに足を踏み入れ、だんだん傾斜が増す雪壁に「これ以上登れない!」と気が付いたときはもう下りることさえままならないところまで来ているはずです。だからおいそれと誰にでも行ってもらいたくはない。

でも、今日登ってみて「登れる人には面白いルート」だと思いました。厳冬期も八ヶ岳の雪壁などに足繁く通う人や山岳会でバリエーションをどんどん登るような人だったら梅雨入り前に今年の雪山の登り納め的な感覚で登ればアプローチも楽で楽しい山を日帰りでも楽しめそうです。

以上のように前穂に登る重太郎新道はまだまだ雪です。一般の登山者が雪に対する装備を持たずに前穂に登ることができるのは6月下旬頃になります。

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一方、こちらは紀美子平付近から見た吊尾根に向かうトラバース道と奥穂高岳。

こっちはさらに雪がいっぱいで、一般登山者が普通に通れるようになるのは7月10日過ぎになるのではないかと思います。そのころになると頻繁に道のチェックに通い、雪渓が小さくなってきたら「雪切り」の作業などをして、登山者が通れるように作業して、その旨報告いたします。

今日は前穂に登ったあとは面倒な重太郎新道などは下りずに奥明神沢経由でサ―ッと降りるつもりでした。でも、↑の紀美子平で休んでいたらちょうど目の前の雪渓を下っていけば岳沢まで下れることに気が付いた。そう先日、野田が奥穂南稜からの下山に使った「前穂高沢」です。彼には「あそこはいいよ!」などと勧めておきながら、実は自分も通ったことがなかったのでした。その野田が「前穂高沢よかったですよ、奥明神よりいいですよ」と言っていた。確かに上から見る限りでもなんの不安もなく一定の傾斜で落ち込んでいて、気持ち良さそうな沢だった(幅広でスキーで滑ったら最高だと思う)

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これは山頂から少し下った場所で撮った写真ですが、このように上部は幅広で下るにしたがって幅が狭くなっていきます。最後は柱状節理に挟まれたゴルジュを通って大滝の少し下で岳沢と合流します。雰囲気的には狭い谷筋を通り閉塞感の強い奥明神沢よりも明るくて楽しい雰囲気です。下部のゴルジュ帯がかなり狭いので落石や雪崩の危険を考えると登りにはあまり使いたくないですが、山頂から一気に下るなら超おススメです。(ちなみに今日は山頂から小屋まで40分で下山)

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↑最下部のゴルジュ帯の柱状節理

重太郎新道→前穂高沢、おすすめ期間はあと10日ほどですかね。今年は残り少ないですが、来年はぜひ春山の締め括りにご活用ください。常設の宿泊棟の建設も今のところ順調で、来期はGWの頃から宿泊営業も行う予定ですので、あわせてご利用ください。

5月25日、小屋番Nの休日

大した内容ではありませんよ!

営業前で建設工事ネタかお散歩ネタくらいしかないので、5月の休暇で山に行ってきたときの事を・・・

 

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最初に目指したのは槍沢のテント場があるババ平のすぐ後ろにある山、赤沢山。その南壁。槍沢ルートを歩いたことがある人の多くはその存在に気が付いているのではないでしょうか?

テント場から見ると大きな岩壁になっています。ここは昭和の登山ブームの頃に開拓されたクライミングルートが多数ありますが、岩質の悪さからか最近では登る人も稀な忘れ去られる寸前の壁です。

取り付きはババ平テント場からすぐ、雪があるときはアプローチのヤブ漕ぎもなく楽に取り付けます。

 

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朝日に染まる槍ヶ岳。この日は赤沢山の頂上を通り、槍ヶ岳まで行く長い道のり。

 

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最初に登ったルートは夜明け前でいい写真がなかってので、、、ここは赤沢山の南壁の中で「針峰槍沢側正面壁」と呼ばれている場所の最上部。

脆い岩の上に前夜の雪が積もり、登り難さはピカイチでした。

アイゼン、ピッケル、ロープを使いながら速く、確実に登って行きます。

雪がばっちり付いているときなら登りやすいのかな?

 

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ようやく登り切って一息、でもそこはまだ赤沢山の頂上ではなく、「奥壁」と呼ばれる200mの壁が登場します。どひゃあ!

標高が上がった分、積雪も増えてます。壁の傾斜はたいしたことないのですが、ハンパに雪があると登りにくいとこってクライミングに限らず登山道でもありますよね。

 

 

P5081535 当然自分以外誰も居ない赤沢山頂上・・・ちと寂しい?

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赤沢山の頂上からは穂高連峰がこんな風に見えるんです。

赤沢山(2670m)は表銀座ルートの途中にある西岳の南に派生する尾根上にあるピークですが、登山道がないためここの頂上に来たことがある人は少ないようです。しかし、日本の山の中で98番目に高いらしく、「日本の100高山を登ろう!」としている登山者や、マニアックな山が好きな人は訪れるみたいですね。

 

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東鎌尾根から見た槍ヶ岳。

春はナイフリッジの上に雪がごっそり乗っています。ルートは基本的に夏道沿いですが道はまったく見えず、雪庇や雪壁などがあるので要注意!

分かりやすい尾根ルートだから道迷いするケースは少ないかと思います。

5月は西岳・大天井岳周辺の山小屋も営業してないので、雪山装備に加えてテント装備もしくはツェルトなどの装備が必要です。

 

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槍ヶ岳周辺のクラシックルートを登りたい!ってことで「槍ヶ岳東稜」。東鎌尾根とは別で、写真の中央、頂上から手前に続く岩と雪の尾根です。

これまた昔はよく?登られていたルートのひとつだったみたいです。(山荘の小林文治おじいちゃん談)

北鎌尾根と同じように登り切ると頂上に直接出れる好ルート。

東&西鎌尾根が立派な尾根なのに槍ヶ岳頂上まで続いていないことに若干の不満を持っている自分にぴったり!!

 

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上部はこんな感じで、赤沢山と違って岩もある程度安定しています。岩の上に雪がなかったのでスイスイ登れました。

尾根の最後は穂先に吸収されてよく分からなくなるので、自分で登りやすそうなラインを見つけます。

頂上からの写真は・・・・北鎌尾根から来たパーティーとおしゃべりしていたら撮り忘れてしまいました!まあ山荘スタッフがちょこちょこ載せてくれるでしょう。

 

 

 P5101577 西鎌尾根より

 

槍ヶ岳に着いた翌々日は北鎌尾根と平行し、西鎌尾根に合流する長大な尾根、硫黄尾根の後半部分を登りました。

硫黄尾根も赤沢山と同じように岩が脆く、無雪期に登るには適していませんが、残雪期は雪も締まり、登りやすくなります。

ガスが取れず、訳の分からん写真しか撮れないまま西鎌尾根に出て終了。

一瞬だけ穂先が見えました。

5月に西鎌尾根に行く人は少ないと思いますので、簡単にルート説明をすると。。。

風が強い場所なので意外と夏道や鎖がでています。しかし雪庇あり、トレースなし、営業小屋なしといった場所です。また、風が強い=雪面がカチカチということですので。

 

 

 

 

野田の5月の休暇はこんな感じで山づくし。6月の休暇も山かな?

 

「ずっと山にいて、街に行きたくならないんですか?」と聞かれるときもあります。

 

 

 

 

 

「街にも行きたいけどそれ以上に山に行きたいんです。」

5月23日、上高地から岳沢、標高差670m

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担:岳沢小屋です。

週末の東京・名古屋出張を終え、山に戻ってきました。小屋を5日間も空けたのは岳沢小屋の準備・オープン以来初めてでしたが、忙しくて全然5日間も経ったような気がしませんでした。それぞれの会場へ足を運んでいただいた皆様ありがとうございました。

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またわざわざ差し入れをお持ちいただいた方には一層感謝いたします。帰りの荷物が多すぎてちょっと参ってしまいましたが・・・ 基本的にいただいたものは小屋へ持って上がってスタッフで頂戴いたします。

 

さて、今朝の上高地はたいへんいい天気でしたので大正池で写真を一枚…

春が始まった上高地とまだまだ雪が残る穂高の峰々、その中間に位置するのが岳沢小屋。

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奥穂~前穂間を拡大するとこんな感じ、赤丸の場所が岳沢小屋。小屋からちょっと下がった場所ではもう雪が消えていますが、小屋の周りはまだまだ雪だらけです。(↓は①小屋見峠から、左下に岳沢小屋)

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昨今話題の東京スカイツリーは高さ634m、そして標高1500mの上高地と岳沢小屋(2170m)の標高差は670m、つまり上高地からスカイツリーとほぼ同じ高さ分を登ると岳沢小屋に到着できるわけです。(小屋見峠は2130mなので、ここならちょうど630m分です)

わたくし、2月に東京へ行った時にスカイツリーを見てきました。遠く(総武線)から見ると「なんだ、たいした高さじゃないなあ」と思ってましたが、錦糸町からスカイツリーの真下まで歩いてみると見上げるばかりのその高さはすごいものだと実感しました。高さ600mってこんなにすごいんだと・・・ ちなみに私の家は安曇野市の標高620mのところにありまして、これまたスカイツリーとほぼ同じ高さの場所に住んでいるわけで、なんだか妙な600mつながりを勝手に感じています。

そんなスカイツリーを実際に登ることはできませんが、それと同じ高さ分を登ってみたいと思った方はぜひ岳沢へどうぞ(笑) そしてその600mの高さの違いが自然・気候に置き換えたときにどれほど大きな差異かを感じるのも今の岳沢ならピッタリです。

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ちょうど今は上高地の芽吹き始めた新緑がきれいですし、上高地~徳澤のニリンソウもそろそろ見頃ということです。初日は上高地~徳澤で穂高岳の春を感じ、翌日はまだ雪深い岳沢を訪ねて標高差600mの気候の違いを感じてみるのもいいかもしれません。もちろん来たるべき夏山シーズンに向けてのトレーニングをいう意味合いも大切でしょうし。

 

最後におまけで今日の④西穂高展望所(標高1900m)付近からみた西穂高沢と西穂高の稜線です。東京で6月初めに行きたいと言っていた方がいらっしゃいましたので、参考に今の写真を載せておきます。

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左端は西穂高沢、下部のアプローチ部分は雪解けが進んできましたが、それより上はまだまだ気持ちの良さそうな雪面が続きます。右端の岩峰が天狗岩、西穂~天狗岩の稜線の雪は9割がた消えているとは思いますが、まだ一部は残っていそうです。昨年の今頃に小池氏が西穂~天狗岩へ行ったレポをブログにアップしていますので、興味のある方は参考にご覧ください。なお天狗沢を登る際、畳岩の岩壁にはまだまだ怖い雪の塊(厚さ4~5m)が貼りついています、天狗沢を利用の際は雪壁崩落によるブロック雪崩にご注意ください。

5月22日、奥明神沢から前穂高岳へのルートは

本日からいよいよ6月からの営業開始に向けての作業が始まり、暫くは偵察山行には行かれなくなります。

そこで昨日コブ尾根から帰って来た野田と入れ替わりで、奥明神沢からの前穂高岳までのルート状況を見に行って来ました。

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岳沢小屋から東側に伸びる雪渓の繋がった沢が奥明神沢です。

雪の締まった比較的歩きやすい雪の上を快調に高度を上げて行きます。

2,400m付近、沢幅全体におよそ1,000mの流れとなって

19日(土)に発生した雪崩のデブリが押し寄せていました。

この時に登山者が居なくて良かったですね。

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この雪渓を根気良く登って行きます。

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この辺りから流石にシールを付けたスキーも限界。

ザックに括り、デブリの歩きやすい所を探しながらの登行となりましたが、安定しないデブリの歩行は苦労しました。

2,600m地点まで登ると沢が幾つかに別れます。

DSCN0139 大きく3箇所に別れる雪渓の分岐ですが、右側の雪渓を詰めれば明神岳方面に行かれます。

前穂高岳へは、左のルンゼ状の雪渓を詰めますが、この時点で幾つかのクレパスが出来ています。現時点では支障はない割れ目です、今週末にはも問題はないと思われます。

今後の天候によっては大きく変化も考えられますので要注意。



丁度その分岐で、雷鳥の番いに遭遇しました。

今シーズン初めての雷鳥との出会いは、心が温まりホッとしてハッピーな気分にしてくれました。
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この辺り(2,700m)からストックはザックに括り、ピッケルを片手にスタカット(蹴り込み歩行)の領域となります。(不安な方はアイゼン使用)

雪渓の分岐からひたすら登り続けると前穂高岳山頂(3,090m)に着きます。

 

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たった一人の山頂にて写真を撮ったり、おやつを食べたり、暫くのんびりして いましたが、
風は強かったです。

後はスキーを付けて下るのみ。

 



後は、頂上からの雪面から一気に登って来た標高差900mの奥明神沢を、一気に大滑降。

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今シーズンの北アルプスは、寒気の居座ったお陰で例年より雪が豊富に残っているように思います。

今しばらく、前穂高岳からの大滑降も可能ですから、今週末でも出掛けて見たらどうでしょう?

但し、雪斜面は急にて、凍っていたりグサグサとなったりとその都度条件も変化しますし、ピッケル、アイゼンワークに自信のある方にのみ、お勧めです。

5月21日、コブ尾根

今日は金環日食!!

沢筋じゃ見えないかもしれないから、見るためにはどっかに登らなくては・・・・!!!ってことで早起きしてコブ尾根に行ってきました。コブ尾根に登る必要はないんですが、ルート偵察もしときたいので。

登る計画を立ててるクライマーの方に参考写真を載せときます。

 

コブ沢・・・・は真っ暗だったので写真なし!先日の降雪によるデブリがたくさんでていました。落ちるものはとりあえず落ちたかな?といった具合でした。

 

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マイナーピークからの下降は一部雪が割れています。クライムダウンもできますが、不安でしたら迷うことなくロープを使いましょう。今日は雪が腐り気味で緊張しました。この雪庇が崩壊したら滝沢大滝あたりまで雪崩となって落ちていくんだろうな。

 

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マイナーピークを越えるとコブ尾根の名前の由来であるコブ岩が目の前!

お得意のセルフタイマー×自分撮りが強風でなかなかうまくいかず、この写真のために10分くらいロス。。。なにやってんだか。

この日本離れした感じのするこの景色は最高です!

 

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コブ尾根は主稜線に出るとジャンダルムのすぐ近くなので、ついでに登ってきました。

ジャンダルムからのパノラマ写真、奥穂高岳~笠ヶ岳。

稜線はさらに風が強かった~!

 

 

 

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下降中の一枚。

コブ岩×前穂高岳×明神岳。

「コブ」とは思えない立派な岩峰です。

前穂高岳も小屋からだと頂上がどこだかもわかりにくい山ですが、こうして見るとカッコイイ!

 

金環日食はこのあたりで見れましたが、撮影は失敗!!

次回、再チャレンジ!?

5月19日、小屋見峠の雪切り

昨日18日は終日雪降りとなっていて小屋の前の積雪は10cm、穂高の稜線は30cm~40cmの積雪となりました。

夕方からは徐々に回復し出した天候は、夜中には満天の星が空一面に輝く素晴らしい天気となっていました。

案の定、こんな時の朝は冷え込みも厳しく外に設置してある天然ジュースボックスには、ジュースの缶が容易に取り出せない程に水が凍っていました。

気温はマイナス2℃、新雪に覆われた岳沢は4月に戻ったような真っ白の世界となって光り輝いていました。

こんな素晴らしい天気の一日ではありましたが、10時以降各沢では、小規模ながらも表層雪崩が頻発しコブ尾根に向かったパーティーも奥明神沢から前穂高岳を目指した数人の登山者も早々に切り上げ、岳沢小屋へと戻って来ました。

このように積雪後の好天の時には気温も上がり雪崩の起き易い状況となるため、懸命な判断だと思います。

明日も天気は良さそうですから、今日落ちる物が落ちてしまえば、明日は比較的安定した状態になります。明日からの登山者の岳沢小屋までの登山道を確実な道にするために、

小屋見峠(1番)から上部の雪切りをしました。

DSCN0125 この雪切り作業によって、岳沢小屋までの登山道は全て夏道通しで来られるルートとなりました。

昨日と打って変わって陽射しのキツイ暑い一日となりましたが、汗だくの野田氏が頑張って開通となりました。

夏道といっても御覧のように雪はまだまだあります。3番の盾看板から上部は雪の上の歩行となりますから、くれぐれもスニーカーでの歩行は取り止めて下さい。

5月17日、岳沢小屋の工事のお知らせ

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6月1日の宿泊営業再開に向けて、宿泊棟(ブレハブ造り)の建設が始まりました。プレハブなので、外観だけは昨日・今日の作業で完了しています。ただし、内部の造作や準備の関係で宿泊の再開は6月1日からとなります。

 

今後、岳沢小屋では7月中旬まで本格的な工事作業が始まります。宿泊はできますが、小屋の周りには材木・資材が山積みとなり、また騒音などでご迷惑をおかけしたり、山の雰囲気を損なうこともあるかもしれませんがご了解願います。

順調に作業が進めば、7月の海の日の連休頃からは新しい施設の供用を開始できます。それらが完成すればまたご紹介したいと思いますが、今期の工事の概略をお伝えしますと、まず写真のプレハブ棟の他に木造での宿泊棟を建設します。これにより小屋の収容数が現在の30名から50名に増えます。そちらのほうはきちんとした木造での建物ですので、これまでのプレハブよりも居住性が向上するかと思います。また冬には解体しない常設の建物なので、来年からは4月末からの宿泊利用が可能となる予定です。(ただし、収容数は20名程度)

その他はまた日を改めてお伝えできるかと思います。

5月15日、懲りずに・・・

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今日は予報通りに明け方から夜までずっと雨、山の雪解けも一気に進んでいることでしょう。

 

さて、この週末は社長の穂苅と私が東京と名古屋のイベントに参加します、近くの方でお時間のある方はぜひお出かけください。

 

夏山相談所@東京 ベルサール秋葉原 穂苅…5/19 坂本…5/20

夏山コンシェルジュ@名古屋 高島屋 穂苅…5/20・21 坂本…5/21・22

他にも多くのエリアから山岳地の代表が揃います、日程などはそれぞれのwebにてご確認ください。

 

 

表題の「懲りずに…」はここからです。アホらしいので賢明な方はここで画面を閉じることをおすすめします。

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昨日の昼休みに小池氏と二人で楽しくモーグルバーン作りに勤しみました。二人で動画を取り合いっこするオッサン二人(59歳と44歳)です。(↓) 明日からは小屋の工事が新局面に入るので、遊んでいる暇はないだろうなあ… ぜひ上手い人に華麗に滑り込んでいただきたいところですが、昨日作ったコブが週末までもってくれるかなあ、一日2本でも滑ればこのコブもキープできると思うんだけど。

上高地勤務のスタッフさんでも滑りたい人がいれば、板を使ってもらって構いませんので。ただし、ブーツサイズ26.5㎝・怪我については自己責任で・手土産は忘れずに(笑)

小池/失敗編
小池/成功編
坂本/失敗編
坂本/成功編

5月14日・奥穂南稜

山小屋にいると登りに行く時間がない!?

そんなことはありません!そう、早起きすればいいんです。

今回は岳沢の人気バリエーションルート、奥穂南稜へ遊・・・・・ルートチェックです。

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真ん中の沢筋から取り付き、岩峰が3つ並んでるトリコニーをめざします。

雪がなくなるとブッシュが邪魔ですが、今は楽々登っていけます。

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トリコニーを抜けたあたりから見た吊尾根。

夏道は若干出ていますが、ほぼ雪の上を歩きます。個人的には夏よりも歩きやすいと感じますが・・・・。雪面をひたすらトラバースしたりしますが、傾斜があるので滑落したらきっと止まりませんので要注意です。

 

 

 

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南稜上部は雪稜の岩が少々。

カメラをセルフタイマーでセットして歩くふりをして撮影してまた戻る、、いやぁめんどくさいですね。

 

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南稜の頭から槍ヶ岳方面。

槍ヶ岳山荘のみなさんお元気ですか?

遠く遠く離れている岳沢小屋の3人は元気ですよ。

 

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西穂高岳方面。

ここを縦走するためには何時起きだろう???

 

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岳沢小屋への下降は前穂高沢を使いました。

小屋までしっかり雪がつながっていて、難易度も奥明神沢と同じくらいなので、奥明神沢から前穂往復を考えてる人は登下降のどちらかに前穂高沢を使うのもいいかもしれませんね。

前穂に行く場合は赤いラインではなく、上部で前穂頂上を目指して登ってください。

 

 

次回は・・・コブ尾根?

しっかり仕事をすればこのように歩き回る時間もできるので、今日も今から外に出て仕事をしてきます!

5月13日、イイ天気!

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最上級の五月晴れとなった日曜日です。

風も穏やかでポカポカ陽気、空気も澄んで山もくっきり眺められます。

小屋の上段で作業をしているのは基礎工事の職人さん(休憩中だからヘルメット無しです)

今日は前穂・明神・西穂・コブ尾根へと登山者が向かい、皆さん良い状態の雪に満足そうでした。

 

さて、岳沢スキー場のモーグルバーンが出来上がりました。

小屋のすぐ横の斜面にデブリの山が解けた凸凹を利用して、1時間ほどかけてコブを造成しました。

距離は約100m、レーン数1本のみ、ターン数18、エア台無し、登り230歩、入場料300円(ジュース付) 来週、岳沢へスキーにお越しの際は話のたねに滑ってみてください。明日以降、小池氏と二人でコブをもっと深く仕上げる予定です。(工事もあって、そんなに暇でもないんだけど・・・)

5月12日、賑わう週末

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連休が終わって以降は登山者の少ない日が続いていましたが、週末と好天が重なりテント泊・日帰りの登山者で賑わう昼間の岳沢小屋前となりました。

今日の午前中は雲海の雲の下になり、雲が多く雪も舞う空模様でしたが、昼過ぎからはその雲も一気に晴れて青空と稜線方面が見渡せるようになってきた。

 

さて、以下は山スキーヤー・ボーダーへの情報です。

久しぶりに奥明神沢を300mほど登り、スキーで滑ってきましたが最高にいい状態の雪でした。だいたい例年のことですが、GWの頃の雪はスキーで滑るにはあまりいい雪質ではありません。モサモサしていたり、モナカ状の雪であったり、柔らかすぎたり・・・

でも5月中旬~6月初旬にかけては槍穂界隈の雪渓はベースはしっかりと締り始め、その上に日射で解けたザラメ状の柔らかな雪が乗っかってウハウハもののバーンとなります。(午前10時以降)

またデブリで埋まっていた沢も徐々にそのデブリの塊が解けていきフラットなバーンに変わっていきます。ちょっと前までデブリの山だった小屋前の岳沢本流も解けて小さくなったデブリがモーグルバーンのコブのような感じで連なり、小回りで回すととても楽しいバーン状態でした。明日の休憩時間はそのコブ斜面を攻めてみたいと思います(笑)

今週山へ行きそびれた方、今のところの天気傾向では来週末も割といい天気になりそうです。(保証はしません)ぜひ、春の槍穂の雪を楽しんでください。

5月11日、輝く新雪

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久しぶりに晴れわたる朝で迎えました。しかし、昨日は昼前から激しい吹雪で岳沢小屋のあたりでも5cmほどの積雪となりました(↓)。そして今朝の最低気温はマイナス3℃。

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それにしても不安定な天気が続きます。今月に入って、昨日までの10日間で雪も雨も降らなかったのは1日と8日の二日間のみ。5月に断片的な寒気が流入して山で雪が降ることは珍しいことではないのですが、これだけ愚図つき続けるのも異例です。原因はニュースや天気予報で報じられているように居座り続ける強い寒気、でもその根本の原因はオホーツク海から北太平洋の高気圧が強い状態が続いて大気の流れをブロックしているからだそうです。

それでも、今日から週末(土日)にかけては久しぶりに穏やかな天気が続きそうなので、入山者もけっこういるかもしれません。岳沢小屋は引き続き、売店・食堂とテント設営受付の営業となります。

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(岳沢からの奥穂南稜と吊尾根)

山の雪の状態は比較的安定しているといっていいでしょう。気温が低くて雪面も硬く締まっているので、アイゼン登高が気持ちいいと思います。今回の積雪による新雪雪崩も今日のうちに全て出尽くすでしょう。ただし、天狗沢だけに関しては畳岩の岩壁の雪が不安定な状態が続いています。気温があがるとブロック雪崩の起こる可能性が高いです。とはいえ、幅広い沢なので雪崩の走路を計算してルートを取れば入山不可というほどの状態でもありません。気になる方は現地で問い合わせください。

岳沢小屋までのスノーハイキングについては先日(8日)の通りです。ストックはあったほうが有利、アイゼンは雪に慣れていない方はお持ちください。

5月8日、登山道情報

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先日、5日発生のコブ尾根の遭難事故は7日の早朝5時半に県警ヘリにより無事に収容されました。

この一件が決着したので、入山以来半月ぶりの風呂と散髪のために松本に下りたら、いろんな人に「あれ?あの遭難はどうなったの??」と聞かれてしまった。気にしている人も多いようなのでお伝えしておきます。

松本に下りたついでに県警の航空隊へ今朝の御礼と今期の挨拶に寄ったら、怪我もたいしたことなく入院の必要もないのですでに帰宅したとのことでした。「その程度の怪我なら二晩もビバーグするよりも自力で降りればよかったのに…」とは思いつつ、あの岩と雪の狭間で雷の恐怖と猛烈な吹雪に二晩も耐えたことのほうに敬意を評したいと思います。きっと警察からは「安全を確保できる場所にいて、絶対に動くな」と言われていたのでしょう、それをあの環境下で忠実に守ったことはすごい。自分だったら耐え切れずに行動をして、さらにドツボにはまっていたかもしれません。各所で低体温症・疲労凍死に至る事故が多発した条件のなかで、二晩を無事に乗り切ったことはアッパレです。

 

その帰りに上高地~岳沢小屋のルートを変更してきたのでお伝えします。(今日はこっちが本題)

まず、登山口から⑦風穴までは、

雪がほとんど消えて道が出てきたので、木の幹や枝につけていたピンクリボンの目印は取り去りました。道が見えれば目印も必要ないし、なによりしっとりとした樹林帯にはそぐわない派手な色合いですので。⑦の風穴周辺は雪が解けて最後の最後に残った氷がかなり滑ります。アイゼンを付けるほどの必要はありませんが、転倒防止のためにストックくらいはお持ちになったほうがいいかと思います。また⑧の標識は雪崩による消失を防ぐために登山道に伏せておいています。雪がだいぶ解けてきて、あと2日ほどで完全に露出しそうです。上高地地区で働くスタッフさんなどが休憩時間のお散歩でお出かけの際に、雪が溶けていたら見やすい場所に置いておいてもらえると助かります。

 

⑥見晴らし台から上部は、

連休中は沢底の道へご案内していた目印ですが、沢の雪が随分と減ったので⑥~③の間は夏道を通るように目印を付けています。③まではそれを忠実に辿っていただきますと楽にわかりやすく登れるはずです。

 

③石階段(標識はまだ雪の中)から上は引き続き、沢底を通る眺めのいいルートへ誘導しています。こちらも目印に沿って歩いていただくと、わかりやすいようにしています。

以上の状況は今後の雪解けの具合によって随時変更いたしますのでご承知ください。

5月6日、人波が去り・・・

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大型連休の最終日は雷を伴った激しい雨のち吹雪。賑わいを見せた登山者たちは早々に下山の途につき、主の帰りを待つテントが一張り残るだけとなりました

入山からこれまでは連休に向けての情報を中心に毎日更新をしてきましたが、これからは登山者の流れもひと段落するのに加えて、岳沢小屋は増築工事が中心の日が続きます。お届けすべき情報もないのに、無意味に毎日更新を目指しても締りがないので6月下旬頃までは『週報』として基本的に週一回程度の更新&なにか最新情報があればその都度更新というスタイルに変えさせていただきたいと思います。また夏が近づけば、残雪状況や高山植物の開花状況などのお届けしたい情報もたくさん出てくるかと思います。

 

さて、連休後半は不安定な天気の影響で各地で気象遭難が多発する事態となってしまいました。おかげさまで岳沢では大きな事故もなく無事に終わりそうだとビールで乾杯をしていた昨日の午後6時、ついに松本警察署から電話がかかってきてしまった。滑落による軽い怪我で命に別状はないようですが、場所が場所だけに自力下山できないとのこと。

問題なのはその場所、そう昨日写真でお伝えしたコブ尾根の上部で動けなくなってしまったらしい。ヘリが救助できるような天候ではなく、かといって人力で搬送するにはあまりにも場所が厳しすぎる、加えてこの悪天候。

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県警の救助隊員も岳沢まで入っていますが待機やむなしという、如何ともしがたい天候が続いています。本人たちにとっては気の毒ですが、標高2800mの山の上での二晩目のビバーグを強いられる状況です。

この事案の続報が気になる方は「長野県警ニュース24時」などでご確認ください。

では、次の「週報」で岳沢からの情報をお伝えいたします。

5月5日、天候やや回復し・・・

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昨日の雨は午後7時頃から雪へと変わり、今朝までに岳沢でも5cmほどの積雪となりました。(山の上部では15~20cm程度の積雪) その雪も朝には止んでましたので、各グループが山へ向かい始めました。ただ、予想外の雪に出足は全般に遅く、どうしようかと二の足を踏んでいるグループもいたようです。そんな中で今日の一番人気は〝安全パイ”の奥明神沢経由前穂高岳に向かう人が多かった。

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そして、今日の二番人気はコブ尾根かな。大人数の数グループが向かっていました。

 

しかし今日の天気は予報ほど良くはなく、午前中は穂高の稜線の雲がなかなか取れませんでした。昼頃からはやや好天して日差しも差し始めて、穂高の峰も見えるようになってきた。ただし、寒気の影響か気温は低めでここ数年の「暑いくらいの陽気」の子供の日とは様子が違ったようです。去年は飛ぶように売れたビールの売れ行きが鈍いのが残念でした。

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5月4日、連休二日目は雨…

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午前5時、昨夜の雨も未明にやみ、各グループが続々と山へ向かって登り始めました。一番人気はやはり奥穂南稜、他に前穂・西穂・コブ尾根・天狗沢~奥穂と各方面へ登山者が出かけていきました。

今日のお天気は朝のうちはまずまずのお天気、雲が多めながらも青空が時々覗く空模様でしたが、午後からは弱い雨が降ったりやんだりのあいにくな天気となってしまいました。それでも明日の天候回復を期待して今日も多くの入山者がやってきました。その数、岳沢周辺にテント50張り・150名の登山者がやってきています。

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これだけの人のほとんどが雪山のバリエーションコースを目指す、春の岳沢ならではの光景と言えるでしょう。「入山が楽で、楽しいコースがいっぱい!」登山者の話に耳を傾けていると面白いですが、今日の天気はあいにくでした。明日こそは良い天気になるとの予報です。

5月3日、大型連休後半スタート

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GWの大型連休後半がスタートしました、岳沢も例年通りの賑わいが戻ってきました。

と言いたいところでしたが・・・

昨日・おとといの連休の谷間は極めて静かな岳沢でした。お天気もイマイチな予報ということで、「人なんて来ないだろう!」とタカをくくっていた我々・・・

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午前中は三者三様、連休明けの増築工事に向けて敷地やヘリポートの除雪にいそしんでおりました。ところが、ところが、昼前から登山者が列をなしてやってきた。大慌てで営業シフトに切り替えました。そのうちにテント設営スペースがなくなり、大急ぎで造成作業を開始する。

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なにわともあれ、活気のあることはいいことです、明日も天気が良いといいのですが…

5月2日、天狗岳東稜

みなさまお久しぶりです!槍グループ5年目、岳沢2年目の野田です。

黄緑のジャケットを着てなんとなく作業をしている風に見える姿が何度かブログに写ってましたが、ブログを書くのは今シーズン初。みなさま、よろしくお願いします。

 

今日はお昼あたりから本格的な雨降り。

当然(?)登山者の姿もなく、静かな一日でした。

 

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ブログネタがないので昨日登りに行った天狗岳東稜ネタで。

岳沢周辺には奥穂南稜、コブ尾根、畳岩尾根などの有名なクライミングルートがありますが、天狗岳東稜を登ったことがある人は少ないのではないだろうか?

と言うかいないだろうな・・・。

小屋の玄関からよく見え、去年からずっと狙ってたラインに行ってきました。

上の写真の赤いラインです。

ラインの右の沢が天狗沢。

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朝3時に小屋を出発したものの雪がグサグサで潜り、取り付く前に夜明けになりました。

約束の時間に小屋まで戻れるかどうか気にしつつ登り・・・・

 

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天狗岳頂上から槍ヶ岳方面。岳沢に入山後、初対面!

岳沢小屋は槍ヶ岳山荘グループですが、そのシンボルの槍ヶ岳を見るためにはエライ苦労します。

どんなに急いでも1時間はかかるかな。

 

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西穂高岳方面。今シーズンの沢筋はグサグサで歩きにくいですが、尾根は歩きやすいなと思いました。

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笠ヶ岳方面

 

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下降は間ノ沢をピューっと・・・・行きたかったのですが、こちらも潜る潜る!

シリセードをしてもなんだかよく滑らないし、「スキーだったら一気にいけるんだろうなー」と思いつつも僕はスキーがもの凄~くヘタ。

逆に時間がかるんだろうな。

最後は走って小屋に戻り、仕事の開始時間にも間に合いました。

 

 

 

 

岳沢小屋スタッフは前穂に行ったり西穂に行ったりと、仕事してないかのように思われるかもしれませんがちゃんとやってますのでご安心を!

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ね、今日も雨の中雪落としをしたり。

 

 

今度晴れたらどこに登りに行こうかな♪

 

 

 

※天狗岳東稜は夏はもちろん、残雪期でも一般的なルートではありません!また、東稜目的で岳沢に来るとちょっと物足りないかもしれません。

残雪期、岳沢をベースにして周辺を何日間か登りこむ方が行くならオススメかも?

5月1日、西穂高岳へ

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積雪期の岳沢から前穂と並んでメジャーな目的地の一つが西穂高沢から登る西穂高岳。実はこれまで一度も登る機会が無く、「いつかは、いつかは…」と思い続けてようやく出かけてきました。

岳沢からの西穂高沢経由西穂高岳は積雪期のみ通れるルートで、岳沢をベースに奥穂南稜やコブ尾根・前穂高岳などを2泊や3泊して登り重ね、最終日に西穂に登ってから下山するというパターンが多いようです。西穂高沢末端に不要な荷物をデポして、軽い荷物で西穂まで往復し、そのまま上高地に下山するとお昼過ぎには上高地へ着くので手ごろな最終日ルートとして使われています。あるいは入山初日に逆パターンで西穂に登ってから岳沢に来て、翌日から各バリエーションを楽しまれる方もいるようです。

岳沢からの西穂ルートは天狗沢・間ノ沢を下降気味にトラバースし、西穂高沢の末端(標高2100m)から登り始めます。

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西穂高沢末端から

西穂方面を見上げる

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西穂高沢上部から

山頂方面

末端からは標高差800mを一気に登り詰めます。前穂へ登る奥明神沢と違うのはルートがほぼ一本筋なのでゴールが見えること、それに広く明るく開けた谷で閉塞感なく気持ちよく登れるのが特徴です。ただし、ゴールが見えているのになかなか近づかない心理的な疲れは感じました。

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今日は中腹に雲海が発生して沢を登っている間はあまり視界がなかった分、日差しがなくて涼しく登りやすくて助かりました。そして、沢の上部に出ると雲海を突き抜け、雲の上に前穂と明神岳が見事に聳えてました。

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西穂高沢を登り詰めると、西穂山頂の50mほど横に出ます。ですので、写真のような西穂独標やピラミッドピークの危険な岩稜や雪稜をアップダウンする必要なく西穂の山頂に立てるのも特徴です。

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こちらは西穂から見た涸沢岳(左)と奥穂(右)へ連なる間ノ岳、天狗ノ頭や畳岩の頭への稜線、依然として雪と岩がミックスの状態です。今日の時点では稜線は良く踏まれていてトレースは安定しているようですが、明日・明後日の雨で果たしてどうなるかはわかりません。

そうなんですよね、せっかくの連休なのに2日・3日は残念ながら雨の予報、4日には回復しそうなので、山を登る人には連休終盤が狙い目でしょうか。岳沢的モデルパターンとしては5/4は徐々に天候が回復するので岳沢までの入山、5/5は前穂や奥穂南稜、コブ尾根など、そして最終日にこの西穂に登って早めに下山するのがおすすめです。

ただし、雨のあとは雪がたっぷりと水分を吸って、わずかな気温上昇で大規模な雪崩を引き起こしますのでご注意ください。昨日もコブ沢と天狗沢ででっかい雪崩が起きていたようで新鮮なデブリがゴロゴロしてました。(4日・5日あたりは幸いに気温が低めとの予報も出ています)

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