2018/06/27
黒百合は
修道女に似た
密やかを
白湯
「修道女が出てくるイタリア映画の
タイトルがたしか黒百合・・・じゃあ
なかったかな。」
やせた尾根に小さく拡がる黒百合の
群れが一斉に咲き始めています。
待ち焦がれたこの花の季節、
白湯さんにリクエストして一句
いただきました。白湯さんの独白が
続きます。「イタリア映画と云えば
『道』を思い出すね。武骨な男、
誰だっけ主役の俳優。監督も有名な
人だったと思うけど。」
〇
1957年に公開された
イタリア映画の「道」。武骨な男、
粗野で暴力を振るう旅芸人ザンパノを
演じたのはアンソニー・クイン。
少し頭が弱いが素直で心優しい少女の
ジェルソミーナとの二人の旅が始まる。
名匠フェデリコ・フェリーニが描く
悲しみの物語を、ニーノ・ロータの
哀切極まりない主題曲が包む。
あの映画。出来上がった一句を手に、
60年前の遠い記憶を引き出して
いました。
恵みの雨が強風に舞い、小屋の
窓を打ちます。
LA STRADA
それぞれの道を振り返る雨の午後です。