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7月20日 東鎌尾根

今日も快晴の朝を迎えました。

一昨日北鎌尾根の帰り道として歩いて来た東鎌尾根のルートをご紹介します。

大天井ヒュッテからの登山道は、牛首展望台をダケカンバの林の中を大きく左から巻いてビックリ平らへと向かいます。

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槍ヶ岳が最初に見られるのがヒュッテから15分程歩いた7段梯子の所からです。

巻き道の終点はビックリ平の道標まで振り返ると牛首展望台が聳えています。

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少し歩くと

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展望が広がり槍ヶ岳~穂高岳まで見られるこここそがビックリ平。

左のピークはこれから登る赤岩岳北峰です。

ここからは左に常念岳、右に槍ヶ岳、遠くには富士山も見える楽しい縦走コースです。

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天上沢越しには北鎌尾根の全容が、槍ヶ岳の下方にY字雪渓が残り、それらを見ながらの赤岩岳への登りは楽しい稜線歩きとなります。

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登り切ると「赤岩岳山頂⇒」 の道標が立っています。ここから赤岩岳本峰を東斜面に作られたお花畑の登山道を西岳へと向かいます。

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今年はコバイケイソウの当たり年となってお花畑には沢山の花が咲いていました。奥に見えている山は常念岳です。

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お花畑から再び稜線に出ます。狭い岩場の稜線から再び西岳を巻く登山道へと進み、お花畑の中を歩いて行くとヒュッテ西岳が見えて来ます。

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ヒュッテ西岳からいよいよ東鎌尾根の登山道となります。

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暫く行くと20mの梯子が2段ありその下には20mの鎖場が控えていて緊張する下降ルートとなっています。

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その鎖場と2段梯子を下から見た写真です。

見るからに急ですね。

時々滑落事故の起きる場所でもあります。慎重に下りましょう。

ヒュッテ西岳から水俣乗越まで、標高差約250mの下降となります。

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水俣乗越から槍ヶ岳山荘までは標高差600mの梯子や鎖場や岩場の東鎌尾根稜線歩きとなります。

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東鎌尾根のお花畑にもコバイケイソウが咲き誇っていました。

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稜線通しに登山道を登って行くと狭い稜線の先に約40mの長い梯子の下降が出て来ます。

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通称「窓」と呼ばれている急峻な岩場の狭い稜線歩きとなります。

窓の途中、胞子状となったチングルマが沢山見られました。

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窓の最後は急な岩稜となって、ここからは梯子の連続の登山道となります。

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後は稜線の登山道を気を抜かないようしっかりと登って行くと、やがてヒュッテ大槍(2884m)に着きます。

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ヒュッテ大槍を過ぎると槍ヶ岳の左に目指す槍ヶ岳山荘が見えて来ます。

後は東鎌尾根最後の岩稜をひたすら槍ヶ岳に向かって登れば目的地の槍ヶ岳山荘に着きます。

東鎌尾根には沢山の梯子や鎖場が出て来ます。

もし梯子や鎖が無かったら北鎌尾根と同レベルのエキスパートの登山者のみのルートとなったでしょう。

裏を返せば梯子や鎖があり登山道整備されているから一般登山者でも登れる素晴らしいルートとなっている訳です。

皆さんも是非大天井ヒュッテにお泊り頂き、この素晴らしい表銀座・喜作新道・東鎌尾根からの槍ヶ岳目指して下さい。