2018/08/09
土屋です。
8月7、8日で休暇をもらい、1泊でお隣の小屋2件を巡って来ました。
7日朝、稜線を北へ向かいます。
早朝は濃いガスに覆われていましたが、だんだんとガスが上がってきて、合間に青空や夏山らしい景色が時折姿を現します。
中岳で、ガスの湧き上がる沢を覗き込んで…。
稜線上には、幾種類もの小さなお花たちが咲いていました。
特に大喰岳手前は、色とりどりの小さな高山植物がまとまって咲き、ちょっとしたお花畑になっています。
大喰岳ではガスの切れ間から、槍ヶ岳と、お隣槍ヶ岳山荘の姿が間近に。
それまでの静かな稜線上とは打って変わって、山荘付近は、槍沢を登ってくる人、槍を登り下りする人で、南岳のお隣とは思えない賑わいです。
槍ヶ岳往復には小一時間…。
はしご待ちの間に来た道を振り返り、大きな槍ヶ岳山荘を見下ろします。
お昼頃、飛騨沢を槍平へと下ります。
開けた沢にはウラジロタデをメインに、お花畑が広がっていました。
槍平までの飛騨沢ルートは歩きやすい快適な下り道でした。
急な南岳新道が心配な方は、このルートを下りに行程を組むのも良いかと思います。
緑の道を抜けて開けた場所にでると、南岳小屋のもう一つのお隣さん槍平小屋に到着です。
8日、目が覚めると小鳥のさえずりが…。
窓からは朝日を受けた涸沢岳と、北穂滝谷の壁とドームが望めます。
静かな小屋と、スタッフさんのおもてなしと、あふれる緑と水と酸素!に癒され、すっかり休暇気分を満喫しました。
そして、いざ南岳への1番の近道、1000?登り続ける南岳新道へ。
笠ヶ岳を望みながら、高度をぐんぐんと稼ぎ、樹林を抜けると、いつものごとく稜線にガスをまとった北穂高岳が姿を現します。
その後も、立ち止まりながら、頑張って、頑張って…、ようやく南岳小屋にたどり着いた頃には、南岳の稜線はすっかりガスに覆われていたのでした。
さて、南岳新道は道が荒れているということで、このブログなどでも注意喚起がなされていますが、そのためか問い合わせが今年はとても増えています。
通行止めではないので、人は普通に行き来しています。
私の実感では、晴れた日に登りで使う分には、そう支障はないように思います。
ただ下りで使う場合、雨で濡れていたり、重い荷物を背負っていたりしたり、歩きなれていなくて足元の心配な方などは、難儀するかもしれません。
主に樹林帯では、急な勾配部分に渡された木のはしごなどが崩れてそのままになり木の根や土が剥き出しになっているようなところが数ヶ所あり、そんなところはうっかりすると滑りやすそうです。
荒れた道とはこんな感じでしょうか。
どちらも、崩れた道を上から見下ろしています。
もうひとつよく聞かれるのが、雪の残るトラバース部分。
木道の上から見下ろしたところですが、もう殆ど雪はなく、手前の小さな雪渓のみちょっと注意して横切ればいいだけです。
以上、お天気とご自分の力量など考え合わせたうえで、ルート選びのご参考にしていただければと思います。