BLOG南岳小屋の過去スタッフブログ

なかなか記録的な台風となった２１号です。

ここ北アルプスでは近年で言うと、リンゴ台風として有名な1991年9月の台風19号の被害が伝説的となっています。

私は、まだあの頃は大阪で会社員をしておりましたが、たしかにすごい台風でした。この槍穂近辺では山麓で多数の風倒木が発生し、槍沢の一ノ俣から常念岳に至るルートが廃道となってしまったきっかけもこの台風でした。

その後、私の四半世紀の山小屋勤務の中では1999年9月24日に上陸・通過し、広島宮島の厳島神社に大きな被害を与えた台風18号、この時も外に出ると恐怖を感じるくらいの暴風でしたが、今回はそれに匹敵するような暴風となりました。

そして、槍平小屋からのレポートでは飛騨側の滝谷がとんでもないほどの増水となっているようです。

詳しくは槍平小屋のブログで！！ https://blog.goo.ne.jp/yaridairagoya/e/b21f690b5bc629552fe8065ed39671af

他にも山麓では多少なりとも影響があるかもしれませんが、車両はともかく、人間（登山者）が通れないくらいの大規模な影響はないものと思われます。

（それほど大きな被害がでるほどの長時間＋豪雨ではないということです）

さて、ここ稜線上の南岳小屋では気になるのは雨よりも風…

一応、昨日のうちに台風対策は済ませていましたが、ここは大丈夫だろうと思っていたトイレの個室の小窓が、風圧か飛散物でヒビが入り、そこを冬戸に交換しようと思って窓を開けたら、小屋の内外の気圧差で天井の石膏ボードが落ちてきてしまった、というくらいの被害で済みました(笑)

そんな台風時の小屋内ではどんな様子かというのがこの動画。

あいにく小屋の揺れや振動は動画では伝わりませんが、冬戸（雨戸）＋2重サッシで防いでいてもこれだけの風の音が終始鳴りやまないとなかなか眠れませんよね。

そんなわけで、今日はブログの更新をするつもりはありませんでしたが、眠れないので酒でも飲みながらブログを作成してみました。

幸い、午後6時頃には50ｍ／ｓだった暴風も、午後8時には40ｍ／ｓくらいに落ち着いてきました。

外でどんな被害・物損が起きているかは確認していませんが、とりあえずは生命の危険を感じるくらいの暴風は過ぎ去ったようです。

皆さんのお住まいの地域は大丈夫でしたか？