2018/09/12
今日も西側(飛騨側)は割とクリア、東側(信州側)は湿った空気の影響を受けて稜線を境に雲海の広がる空模様。ただ、昨日と違って上空にも雲が広がり日差しは届かず、薄ら寒い一日です。
そんな雲海に阻まれて、なかなか見えない本谷の色付きの様子ですが、獅子鼻で粘っているとたまに霧の切れる瞬間があり、撮影に成功。
いま、標高2600m付近の色付きはこんな感じです。
赤みが付いてきたナナカマドも見受けられますね。
別の斜面ではダケカンバも薄く黄色くなり始めています。
さて、そろそろ知人・友人・登山者から「今年の紅葉の見頃は?」、「今年はキレイそう!?」という問い合わせが増える時期です。(実際にすでに数件w)
例年であればまだ残暑厳しい頃で、ビール・ジュースがどんどん売れて、連休分が足りるだろうか…、と心配になる時期なのですが、今年はこの3週間ずっと秋雨の影響を受け続け、在庫がたっぷり!!逆に小屋閉めまでにちゃんと売り切れるか心配になる毎日です。
そのためか、木々の色付きも例年よりは少し早めのようです。とはいえ、強烈に冷え込む日があるわけではなく、徐々に徐々にという感じで秋は深まってきています。
このまま推移すれば、
標高の高い地域(2600m以上、槍穂の森林限界ギリギリ、表銀座の縦走路)で、9月20日頃~25日頃。
少し下がって槍沢天狗原や涸沢・岳沢上部(標高2500m付近)などの紅葉の名所の上部エリアで、9月下旬。
さらに下がって槍沢大曲りや涸沢・岳沢(標高2200~2300m)などの紅葉の名所の下部エリアで、10月初旬。
さらにさがり、槍沢ババ平や涸沢の本谷・岳沢下部(標高2000~2200m)で、10月上旬。
と言ったところでしょうか。
例年より少し早めとはいえ、極端に早いということもないかと思います。ただ、このあとに強い冷え込みの日などが出てくると、一気に色付きも加速するとは思いますが…
以下の写真はすべてイメージ、過去のものです |
そして、今年の紅葉の出来は・・・?
それはハッキリ言って分かりません。
雪解けが早かったうえに夏前半はたっぷりの日照を浴び、プラス的な要素はありましたが、夏後半からの日照不足と連続した台風により葉っぱが傷んでいる可能性も高いです。
今年はダメだろうと思っていたら意外にきれいだったり、今年はいいかなあと思ってたら案外ダメだったり…、本当にこればかりはその時を迎えるまではなんとも言えません。
ただ、言えることはその木一本一本にとって、本当の紅葉・黄葉の見頃というのは2日か3日。それが標高の高いところから順に下がっていくわけで、それに加えて晴れるか雨になるか、そこも大きな要素です。逆に言えば、天気の良い日に下から登っていけば、どこかで見頃のエリアには遭遇できるはず。あとは、今後各山小屋から提供される情報を皆さんがしっかりとアンテナを張って受信できるかどうかですね。