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4月22日、西穂高沢からの西穂高岳 登山道状況

本日も朝から晴天、除雪作業も順調に進んでいます。そして昨日に引き続き登山道状況をお知らせします。

今日は、西穂高沢から西穂高岳の状況レポートです。

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岳沢小屋から西穂高沢の末端へは天狗沢、間ノ沢を標高を下げながら横切っていきますが、

本日時点では雪はずっとつながっており、特に歩きにくい場所はありません。

小規模なデブリがいくつかありますが、問題はないです。

天狗沢はたまに大規模な雪崩が発生するため、足早に通過しましょう。

上の写真は西穂高沢の末端です。ここからまっすぐに900mほど登っていきます。

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中間部分、2300~2600m付近はデブリ帯となってしまっており、登るのも少し歩きづらいです。

今回私はスキーを担いでいったのですが、下り時、滑走はこのあたりは修行でした。。

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2600m付近です。デブリ帯を通過し、稜線までの300mほどは比較的綺麗な状態の雪面が広がっています。

このあたりから斜度も急になり、ピッケルの出番となりました。しかし今日はかなりの昇温となったため、

雪がズブズブでなかなか難儀しました。

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今日は空が非常に澄んでいて、富士山もいつもより近くに見えました。ここまでくれば稜線まではもう少し、

ラストスパートです。

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稜線にでましたらこの景色!疲れも吹き飛びますね。飛騨側からの稜線を渡る風が心地よかったです。

稜線伝いに10分ほど登り、西穂山頂に到着です。

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稜線から西穂高岳の道はところどころ夏道がでていますが、まだ雪田状に残っている箇所がいくつかあるので

アイゼンは装着したままで登りました。

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西穂高沢からの西穂高岳は、昨日お伝えした奥明神沢からの前穂高岳よりも全体的に斜度がゆるく、

距離も若干短いため、レベルは若干下がると思います。

岳沢から稜線へと登るルートに初めてチャレンジしてみようという方にはこちらの方がおすすめかと思います。

レベルは落ちるとはいえ、そこは穂高の山々、気温や天気によっては非常に厳しい冬山へと様変わりしますので、

事前準備をぬかりなく、登りにいらしてください。