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8月13日、小屋番のお仕事

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おはようございます。

せっかくのお盆真っ盛りですが天気は芳しくなく、曇天を仰ぎ見てため息をつかれる登山者も多いと思われます。

スタッフらの脳裏には“不発”の二文字がよぎりますが

それでも多くの登山客が訪れ、温かいコーヒーや軽食で憩ってくださるおかげで小屋内のざわつきは並々ならぬものとなり、一見とても忙しい雰囲気でした。

とはいえ時折、さわやかな青空や大正池方面の展望を見せてくれるのですが安定はせず、散発的な大粒のにわか雨がどこかアンニュイな気持ちに味付けしてくれますね。

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当岳沢でも、布団を干すタイミングを見失い、天を仰ぐ主任栗原の大きな背中もどこかしょんぼりして見えます。

 

さて先日、スタッフの小林もブログ内で述べましたが、やはりこの時期になってくると登山者の増加に伴い、夜遅くの到着や半分、あるいは完全に遭難状態に陥る方が増加してきました。

もちろん、建前として山小屋はもちろん登山者の安全の拠点であることには変わりません、がしかし同時に宿泊業の場でもあるのです。

僕らの1日も下界と同じく、労基で定められた時間に抵触せぬようシフトを組んで働いております。

とにかく朝が早い仕事なので、夜間に対応せねばならない事態が起こればどんどん消耗していき、ときには感情的な物言いになることもあります。

なんというか立場が難しく、客商売ひいてはサービス業の一面と、ある種社会的義務としての安全啓発、時には捜索や救助。

一応の接客業でありながら、登山者の方々の安全のためとはいえ、言いたくもないことを言わねばならないことが多々あります。

折半するのが難しいテーマで、これからも悩んでいくのでしょう。

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以上肥沼でした。